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Platitudinous Records July, 2002

【<旧日記】【一覧】【新日記>】

● Jul. 1, 2002 (Mon.)

_最近一人称がまた変わってきた.ずっと私を使ってきてたんだけど.まあしかし,一人称云々ではないが,言葉には気をつけたほうがいい.特に文は,とか言いたいところだが普段の会話もだ.ただ,そうやって気を使わずに会話できる人というのはなくしてみると酷く重要だったんだな,って思える.何で私は彼を失ってしまったんだろう.いや,彼ら,を? そして私はその失ってしまったものをどうやって手に入れたのかもうすっかり分からなくなってしまった.そうして,だんだんと重たくなってゆく.

● Jul. 2, 2002 (Tue.)

_なんだか普通に忙しいですがこれいかに.いや楽しいんでいいのですが,ここがおろそかになりがち.ではまた.おいおい.いいのかこんなので.いや,こう,やるならぴしっと一行で終わらせた方がカッコいいと思うんだけど,びしっと出来るのが思い当たらないとだらだらと書いちゃうのよね.ううむ.まあいいか.

● Jul. 3, 2002 (Wed.)

_あえー.まあなんていうか結構な勢いで気が滅入るのであんまりいびらんといてやってください.いやそれはまあともかく,旧一種はあくまで旧でありまして,現在はソフトウェア開発技術者なる名前になっておるので結局ハードウェアの知識は殆ど問われません.旧一種がどうだったかは知りませんけど.でも少なくとも二種だってそんなにハードウェアの問題なんて無かったんじゃないかなあ.つか私が持ってるんだから問われてなかったんでしょう.せいぜいCASLくらいで.現在二種相当の基本情報処理はCASLが無くなってJavaとか入ったんでしたっけ.あやふやな記憶なので違うかもですが.まあ分業です分業.そゆ時代.とか言ってみたり.個人的には,えーえーfarもnearも知らんで申し訳ないですねえWindows時代は気楽ですんませんねえはいはい,とか投げやりな調子で言ってみたりとかしたくなるわけです.知らんでなんとでもなるほどにハードウェアやコンパイラ系が進化したと見るか,そんなことすら勉強しなくなったソフト屋が退化したと見るかは知りませんが,結局現状はそうなっているみたいですね.ま,いずれにせよどうやら現状のソフト屋教育はアセンブラを学習しないとこもあるようですし,そんな調子だとそのうちCなんかやらなくなるかもしれません.ただ,今みたいな話に限らず,どんなことにおいても周辺知識は持っておくに越したことはないという意見には強く賛同します.

_あと,この話の元になったやつのチップの種類は知りません.なにせCコンパイラとデバッガと渡されてはいこれお願いね,という調子なので知る由もないのです.もっとも知っていたからと言って喋れる話でもないのでご勘弁.

_ところで説教されオフは説教される方にしちゃ歓迎しづらいんですが.笑.えないような気もするけどまあいいや.ためになる話がたくさん聞けることを期待してお待ちしております.いつかの機会に是非.というわけなので,いつぞや説教オフの話がIRCで出た時,思わず「来んな!」とか叫んでしまったことは秘密です.秘密なんですよ入江さん! ってここに書いたら秘密でもなんでもねぇし.まあ要するに,お手柔らかにお願いしますねってことです.お手柔らかに.はい.

● Jul. 4, 2002 (Thu.)

_なんだかヘクスや魔晶石が目の前をちらつく.いかん,ものの要は中毒症状か.VM Japan.なかなかプレイしてる暇が無いとぶつぶつ言いつつも,ようやくラストのようだ.ちなみに難易度はNormal,マスターは姫.どうも姫は能力的に色々中途半端な気もするが,基本的にイクサヒメが恐ろしく強い.なにせ逆属性でもかなりダメージが当たったりするので大変なことだ.消費も激しいし使いどころも難しいのが難点だけれど.まああとは圧倒的優勢になった後に暇つぶしに掛けったくるくらいなものか.

_ていうかもっぺんラスト挑戦してくる.ぼこぼこ最大級召喚されるわ魔晶石無いわ低地だわで色々辛い気もするのだけど.ていうか最大級にオニビ掛けるの止めれ頼むから.いや確かにこっちはイクサヒメだけどさ.まあ,戦い方さえ分かってしまえばそれほど難しくも無いのかも.相手は人間じゃないしね.

● Jul. 5, 2002 (Fri.)

_見えた.当たらない.でも外れない.

_発売日の当日の朝に知り,体験版を落とし,プレイした.見えた,などと馬鹿なことを言ってその足で買いに行った.当たらない,でも外れない.それは白詰草話

_これは凄い.何処を凄いと見るのかは人それぞれかもしれないが,色んなところが凄いので多分誰でも一つくらいはこれは凄いと思う箇所があるに違いない.誰だ.こんなものを作ったのは.プロというよりむしろ職人と呼ぶがふさわしい.もしかして作っている人間は全て自覚しているのではないだろうか.感情じゃない.理論で攻める.感情から感情へ向かうモノではなくて,理論から感情へ向かうモノがここにある.風に煽られひたすらに燃え盛る赤い炎ではなくて,ガスバーナーのように制御された高温の青い炎がここにある.そんな風に思える.

_よくぞここまで職人を集めた.いや,自然集まるべくして集まった職人たちであるかもしれない.どうしてこんなものが作れるのか不思議だ.こんなところに職人芸があった.

_発売日当日に知り,発売日当日に買って来たのに,どうしてこんなに待ち望んでいたかのように思うのだろう.この懐かしいような,嬉しいような,悔しいような不思議な思いはどこから来るのだろう.まるで遥か昔に知り,遥か昔に体験版をプレイして,何年もこれが発売されるのを待っていたみたいだった.なんでこんなところに,こんなものが.

_ところでフィギュアは本を読んでる透花.よしよし.及第点だ.沙友も良かったかなと思うことしきり,800円くらいなら払ってくれる.そしてこんなところまで分かっているのか.

● Jul. 6, 2002 (Sat.)

_いつのまにか一周終わっていた.白詰草話.プロというよりむしろ職人と言ったが,やっぱりプロだと訂正しておこう.断っておくが別に評価を下げたわけじゃない.もっとも上げてもいないけれど.全体的に細かく丁寧に作りこまれた様は職人と言ってみたいのだけど,適切な妥協を知っているという点ではプロの方が正しいかなと思う次第だ.当たらない.でも外れない.とか馬鹿なことを言ったなと本人思っていたが,その通りだった気がする.

_このFFDっていうのは要するに動く漫画なんだろうか.コマ割りとかそういうのを見てるとそんな気もする.毎話オープニングとエンディングが流れるあたりアニメっぽい感じもするし,というあたりだけど,まああくまで既存のメディアと比較してどうか,という話はここまでか.このあたりの話は適任が他にいるので任せることにして,ただ思うのは,漫画っていうのは本当に初めて出てきた時はかなりインパクトがあったんじゃないか,ということか.人物があって吹き出しが出て,文字と絵が融合しているという意味で.物心付いた頃には漫画など巷に溢れていたから私には分からないのだけど.

_外れない,と言ったのはそのままで,買ってよかったと思える作品なことは間違いない.これだけ凄いものを良く作ったものと思う.ていうかどうやって作ったんだ.プレイしている間にだんだん分かってきた気もするが,並みの努力では難しいだろう.ただ,当たらない,というのもまた私にとっては事実か.計算された演出とか効果音は確かに効果的だと思うけど,押しがどうしても足りないというか.風に煽られて燃える赤い炎は,高温の青い炎よりも温度は低いかもしれないけれど,時々火の粉を飛ばす.これにはそれが無かった気がする.青い炎は確かに温度は高かったけれど,制御されていて飛び散らなかった.ま,もっとも自ら手を突っ込めば温度が高いだけに重症かもしれないけどね.

_あとは色々お話が足りてない気がするのだけど,私の選択肢の選び方が悪かったのかもしれない.最後の方で回収できてない伏線があるような気がするし,状況の説明も足りてない.伏線のあたりは読んでる私が悪い可能性は非常に高いので置いておくとしても,状況の説明はいちいち考えないと状況が分からないというのはちょっと辛い気もする.ただ逆に,必要なだけの状況説明を今のFFDで詰め込んでしまったら,流れが悪くなりすぎるかも知れず,だとすれば考えれば分かるぎりぎりの説明はいい妥協点だったのかもしれない.全部個人の勝手な想像でしかないが.ただ,このFFDというシステム,使うのは難しいかもしれないが強力な武器になると思う.多分色んな使い方が出来る.私の思いつかないような使い方も.どうせなら状況説明もボックスの中に詰め込んで後ろに浮かべてしまえ.演出さえ良ければそれで上手くいくと思う.多分.あくまで多分だし,しかも労力は計算してないが.

_escapeとシナリオは良い.ちなみにescapeもシナリオも歌の名前だ.

● Jul. 7, 2002 (Sun.)

NOTE:連載(21,22,23,ALL)

 結局のところ,魔法そのものは一応の成功を見た.特に制御を失敗したような部分も無かったし,天から舞い降りた雷は洞穴の天井を打ち抜いて竜に直撃した.それは間違いない.ただ,魔法が成功することと,目的を達成することとは全くの別問題だった.
「愚か者め!」
 雷の魔法の直撃を受けたにもかかわらず,竜は生きていた.
「なんと呪われた一族であることか……」
 この雷という魔法が禁術に指定された理由は,確かに竜を殺害する能力があるからである.リーは,魔法の制御能力も,魔力も,それをするに十分だった.では,予備動作を省略したのが悪いのか? 呪文が無かったから? 実際にはどちらも違う.そもそもこの魔法は予備動作も呪文も必要としないのだ.付けてはいけないわけではないが,竜と対峙したとき,そんなことをしている余裕はどこをどうつついても,無いのである.
「教えておいてくれよう」
 竜は,多分,怒っていた.多分,というのは,残念ながらリーには竜の表情を読み取ることも,声の調子から推測することもできなかったからだが,しかしながら,状況からして,多分,竜は怒っていた.
「その禁術に足りぬものは」
 竜が近づき,太く長い尾を振るった.リーはそれに弾き飛ばされ,洞穴の外に放り出された.
「魔道士の杖だ」
 そしてリーはそのまま砂の上に叩きつけられ,ごろごろと転がった.尾に弾かれた時既にリーは意識失っていたから,結局のところ彼女は何が足りなかったのか知ることは出来なかったことになる.
「愚かなるのは単にその運命が既に呪われているからか」
 誰にも聞こえていない,竜の独白.
「だとすれば,哀れと言ってやるより他仕方ない」
 もし聞いているとすれば,それは世界とか.でなければ,洞穴を這い回る虫とか,岩とか砂とか,そういったものだろうか.
「人は我に世界の代理能力があると言うが,ある意味間違いだ.世界が我を通して力を振るうことはあれど,我が世界の力を振るうことはない.ただの,竜という,生物の一種でしかないぞ」
 ただ,それらが竜の声を聞き,言葉を理解するのか,それは分からないが.
「魔道士オーヴェル」
 竜は,時を止められたままただそこにあるだけの存在と化した,オーヴェルという名の魔道士の方を向いて言った.
「主の娘が再びここを訪れることのないように,ただひたすらに祈るが良い.世界は――選択をしたぞ」
 もっとも,その声は,オーヴェル本人には届いてはいないだろうが.
「もしも彼女が再び訪れたなら,彼女は主を殺し,主は彼女に殺されることになろう.世界の選択に対して,我は成す術を持たぬ……」
 竜は一度,洞穴の外へ,いや,リーの方へ視線を向けた.
「いや,それとも」
 リーは完全に意識を失っているようだった.もう一度竜はオーヴェルの方を向き,まるでオーヴェルがそれを聞いているかのように尋ねた.
「主らは,それを望むか?」
 竜の独白が終わると,沙漠という環境に切り取られた竜の住む洞穴は,自然な静寂に包まれた.

● Jul. 8, 2002 (Mon.)

_結局のところVM Japanは進んでいるのかいないのかといったところだが,NORMALモードの最終戦は二度目であっさりと勝った.それはまあいいとして,調子に乗ってEXPERTはじめたらやっぱり負けた.途中まではそれなりに戦えないことも無いけど,やっぱりマップ不利が効きすぎの模様.大概戦い方さえ分かってしまえば勝てるもんだとは思うんだけど.対CPU戦は.

_その後シナリオのHARDモードはじめたら実はEXPERTよりも難しかった.というほどでもないのかもしれないがとにかく初っ端から勝てないあたりかなり大変.マップは圧倒的に有利なのに勝てないとは一体どういうことだ.いや勝てないわけでもないが,かなり頑張らないと初期マップからしてかなり難しい.段のハンデがあるだけでこんなにも難しくなるのか.こんな調子だとすると,最後の方は一体どれだけ難しいことやら.EXPARTだといくらマップ不利とはいえ,全幻魔が使えるわけで,そういう意味ではこちらにもある程度の選択肢があるのだけど,なにせHARDモードはシナリオなもんで初期は幻魔が出せない.もたもたしてるとあっという間に追い詰められてあっさり負け.ダメじゃん.このままHARDモードを続けられる根性というか実力があるのかどうか多少疑問.

_ところで,しばらく見送ろうと思ってたWarCraft III,店頭で見たらやっぱり欲しくなった.

● Jul. 9, 2002 (Tue.)

_なんかアルファケンタウリとかプレイしている方がいらっしゃるもんだから私も欲しくなって買ってしまった.何やってんだ.もっとも価格改定版だかなんだかで普通にゲーム一本買うよりは安いので良いといえば良いのだが,この場合は財布が血ぃ吐くよりも先に自分が血ぃ吐かないか心配した方が良さそうだ.いや,財布もかなり血ぃ吐きそうではあるのだが.にしても,毎度同じみの分厚いマニュアルとでっかいポスターがとってもステキだ.なんかもうこのマニュアルとポスターを買ったようなもんである.本気かオマエ.だがしかしその方が自分が血ぃ吐かなくて済みそうというのはありそうだ.大体,一体いつプレイするのだと問われるとなると,ほら,ナンだ.ていうか最近ナンってどうしてカタカナに変換してくれるんだか疑問だがそれはともかく,それちるとか白詰とか色々あるような気がするわけである.いやそれ言ったら色々どころかたっぷりあるわけな気もするのだがいいのかそんなで.いいや.そんなで.

_ところで関係ないですが,いくら煽られてもスタンリーが姪の顔を見に来ただけであるという事実に変化は無いのです.書く順番間違えた気がするよとっても.

● Jul. 10, 2002 (Wed.)

_色々素敵だアルファケンタウリ.結局のところCivなんだと思うんだがなんか複雑化してないかこれ.ユニット自分でカスタマイズして作るのか? 良く分からん.しかもいつの間にか町消えてるし.多分原住生命だかなんだかにやられたんだと思うんだが.なんか悲しい.実際Civもそうだったけど,これは正直少しくらいはマニュアルに目を通さないと大変プレイしづらい.Civ知ってるからいいやと適当なこと思ってはじめたらそんなに簡単ではなかったよというあたりか.まあそもそも,少なくともマップの見分けくらいは付かないとプレイできるものも出来ないと思うのだけど.ただ,何気に高低差があって奥が見づらい.マップの回転とか,は,出来ないんだろうなあ.ていうか出来ても仕方ない気がするけど.

_まあ,無しでプレイできる出来ないは別にしろ,マニュアルは読んでてかなり楽しいので,読まなくてもゲーム出来ちゃう人も一度くらい通して読んでみることをお薦めしとく.とはいえ,ゲームプレイのために読むなればマニュアルだけではわかるものも分からんのだけど.ただ実は読み物としても楽しいんじゃないかとか思ったりもしちゃうくらいには面白いので,というあたりだ.何度か言った気がするけど,この点においてCTPはあんまりよろしくなかったと思うのだ.そしてCTP2は結局買ってないし買う気にもならない.ていうかもう買うなよしばらく.な?

● Jul. 11, 2002 (Thu.)

_ヘンな時に寝てしまった.そして見た夢はヘンだった.ただ,それでも目覚めてしまえばその夢の何処がヘンだったのか分からず,ただ漠然と何かがヘンだったという印象だけが残って,夢の詳細などちっとも覚えちゃいないのだった.

● Jul. 12, 2002 (Fri.)

_なんか遅れ気味だと思ったら,そうか.色々忘れていた.

_さて.今度は何をするのか.何が出来るのか.相方を知らない,という以前に,むしろ自分の実力を疑うべき事態が発生している.疑うべき,というか,単に追いついていないのではないかということ.足りないものは分かったが,それを補うのは難しい.もし,時間を掛けて努力すれば手に入るものだとして,さあ,それはそうして手に入れるべきものであろうか?

● Jul. 13, 2002 (Sat.)

_いや,世の中上手な人は上手だと心底思うやね.もっともそういう方々と自分を比べて自分はどうしてこうなのかと思うあたりはかなり不毛な気もするけど.ただそれでも,要はそれって羨ましいってことじゃん.なんか最近羨ましがってること多い気がする.自分が出来ることは他人も出来るのに,他人に出来ることは自分に出来ないような気がしてならないわけだよ.自信というのは過剰では困るわけだが,喪失してもらってもまた困る気がする.

_ところで,こう,勢いに乗ったら乗りまくり.どうせなら突っ込んでしまえ,という勢いは割に重要かもしれない.まあ確かに突っ込んだら痛いかもしれないけど,わざわざ壁を乗り越えていくよりぶち壊して突っ切るあたりはもう勢いあらばこそという感じがとってもしつつ.加速じゅーよー,というあたりか.多少暴走した方が面白いに違いない.危ないが.何の話か全然わかんないあたり,いや毎度のことだが,ともあれがんばれ.

_努力して手に入れるべきものかどうか考えるよりも努力した方がマシ.途中で諦めることも含めてだ.

● Jul. 14, 2002 (Sun.)

NOTE:連載(22,23,24,ALL)

 誰かが自分を呼ぶ声が聞こえる.リー,と呼んでくれる誰か.ずっと一緒に居てくれた誰か.
 声に呼ばれてリーは目を覚ました.そうか.竜の尻尾に打たれて気を失っていたのか.焦点の合わない目は,でも確かに目の前に人の顔があることを知らせてくれている.自分を抱きかかえてくれているらしい人.それは……
「だれ……?」
「良かった.リー,僕だ.アランだよ」
「あら……ん?」
 答えはすぐに返ってきたけれど,それが一瞬誰なのか,よく分からなかった.違う気がする.自分が待っていた人とは.求めていた人とは違う気がする.
 そして.
 ああ,そうか.結局自分は,父さんを解放することは出来なかったんだと思った.こんな沙漠の中,もし居るのだとしたら自分か,竜か,でなければ.
 リー,と呼んでくれる誰か.ずっと一緒に居てくれた誰か.
 確かにそうだ.間違いない.沙漠に入ってからだけど.ここに来るまでずっと一緒に居てくれた.
「リー?」
「うん……ごめんなさい.お父さんだと……思っちゃった.そんなわけ,ない,のに」
「あ……」
 それは,アランという人.
「ご,ごめん.でも」
「いいの.ありがとう.でも,どうして」
 どうして,この人は私と一緒に居てくれるのだろう.どうして,こんな沙漠の中を,一緒に居てくれたのだろう.
「どうして,こんな,私なんか.を.どうしてこんなに,優,し……」
 く,してくれるのだろう……
 そして,自分は彼のことをどう思っているのだろう.待っていた人は父さんのはずなのに.この人は違う人なのに.それでも,心地よいと思えるのはどうしてだろう.この人と一緒に居て安心できるのは,この人と一緒に居て嬉しいのは,どうしてなのだろう.
「ねえ,どうして」
 無駄な質問.自分のことを聞いても仕方ないのに.
「それは……」
 それとも.彼は,その答えを返してくれるのだろうか?
「……それ,は?」
「うん.言うよ…….君のことが好きだからだ」
 ……!?
 答え? それが,答え? 私の? ――いいえ,あなたの!
「……そんな,それって」
 でも,じゃあ,それなら私は.
「もう一度言おうか,君のことが好きだからだ.愛してる,一緒に帰ろう.こんなところに居ないで,僕と一緒に暮らそう」
 わかんない.わかんないよ…….私もこの人と一緒に居たいの? もしかして,自分もこの人を必要としてるの?
「……やっぱ,ダメ,かな」
「ずるい……」
 ……そう,なのかもしれない.
「ずるい.あなた,ずるいわ.そんな,だって.だって,こんな風にして言われたら,だれだって,私もそうなのかなって,思っちゃうじゃない……」
 やっぱり,そうなのかもしれない.自分も,アランという人を,必要としている.そうなのかもしれない.考えれば考えるほど,自分はこの人を必要として,いや,正しく言えば,好きなのだと.そう,思えてきた.
 だったら.
「お願い.お願い,私をここから攫っていって.父さんから私を奪っていって.これからはあなたが私の傍に居て.お願い.また父さんを呼んで泣き出しても,きっと傍に居ると約束して……」

● Jul. 15, 2002 (Mon.)

_うなぁ.なんかKISAさんまで舞桜買ってますよ!? これは一体どういうことでしかっ!? ああ,被害者は私だけで良かったのにっ.だから舞桜買ってないでVM Japan買えってゆったのにっ.アルファケンタウリでも良いぞハマると時間なくなるけどっ.ていうかその前にみんなICOやれよ! なあ! 徹底的に無視かよそこんとこ!

_とまあ別にその辺は徹底的に無視してくれて全然構わないんだけど,いやなんてか,私の反応のどこをどうつついたらこう,フラグがですね,立つのかと問いたい.問い詰めたい.わけでもないが多少疑問.でもってjesの人の反応ってなんかあったっけ.どうせならVM Japanをお薦めするぞーとかプレイもせずに伝えた気はするんだけど.ていうかいやその前に被害者って一体.オマエプレイして無いんだろ.いやしましたよ.多少.まだ体験版と同じみたいですが! ただ体験版と同じってあたりが自然再読になるわけで,そうなるとちょっとどうかなとかですよ.思うわけですよ.作者様に失礼ですか.失礼ですね.でも結局のところ,気になるなら体験版くらいはやってみてもいいかもね程度の評価ですよいまんとこ.あうー.

_ちうか,どうせなら舞桜はKISAさん待ちにしてってのもいいかなとか思わなくもないような気もしつつ,良く考えたらKISAさん今とらハでしょ? でもってD.C.でしょ? その後はVM Japan買わせて白詰買わせていやその前にICOでしょ? 後半違います.まあいいや.ぼちぼちやろう.アルファケンタウリとかがアレだが.その前に忙しい気もするが.マニュアル楽しいですアルファケンタウリ.

_ちなみに言っておくと舞桜との友情は歌を聴くことから始まるのですよ.一緒にはちみつを食べるのと似たようなもんですよ.酷く違うような気もするけどそうなんですよ! いやなんか疲れた.もうどうでもいいや.てか,もしかして何気に私って妙な歌気に入ってるん? ただ,エンディング曲はイントロだけ聴くには,どうかなぁと思ってしまいつつだけど.ちうかさっさとプレイしなさいって感じですね.

_アルファケンタウリをですか.あれっ?

● Jul. 16, 2002 (Tue.)

_わー,可愛いーっ! というか分かる人に言うなら,萌えー.とか本当は先週の金曜日の見つけた当日にやろうと思ってたんだけど色々言いそびれてる罠.まあSXGAで収まりきらないサイズってことを考えると多少でかいのかもしれないけど,別に全然へぼくも変でもないと思うんだけどな.もっとも自分で見るのと他人が見るのとは違うし趣味の問題もあるかもだし,それに私は技術的な点についてはよくわからんというか分かろうとすらしないダメな奴なので,ここは本当ならこうすべきとかあるならそゆことについては何も言えないけど.要は,単に,好き.凄く.まんまる目玉に笑ってるような怒ってるような微妙な口元,そのなんともいえない不思議な表情に引き寄せられる.この娘は何を思っているのだろう.この娘は何を言いたいのだろう.この絵の後ろにとても大きな世界が広がっていそう.そいや,前に見た琴真さんもそんな感じでしたね.真剣な顔つきでありながら笑っているような未来へ向かう表情.そして何よりも,このときこの絵が琴真さんというキャラを伝えてきたことに感動してた.

_そいや,うちのティアさんは琴真さんに会ってたんだっけな.一度だけだけど.確かリュミさんミントさんと一緒に.結局のところ,半月以上ほったらかしだった挙句,最近は別鯖に呼ばれてそっち行ってるので会おうにも会えないんだけど,ね.

_ところで,何の関係も無いが,微妙に書き方が悪かったような気がして反省.まあ分かってくれよ,という一言で分かってもらえそうな気もするけど,それに甘えていられる場面ばかりではないし,それにそれで分かってくれるのは身内だけなわけだし,気をつけたほうが良さそうだ.

_懐中時計

_なんか話がとりとめなさすぎるな.まあいいか.どうも,懐中時計ならずともコンビニですらやっぱりダメだ.私は.何がって,弁当系のものを買おうとすると,温めますか,とか聞かれるのだ.ここで,だから? と言われたら全くそこまでで,そしてつい先ほど母親にもそのように反応されたけれど,でも私にとってそれはそれだけの問題ではないのだ.いつだったか早瀬さんと昼食をとって店を出た時,会計を済ませた早瀬さんに対して私が自分の分を渡そうとすると,彼はそれでは自分が払った意味が無いと言って受け取ろうとしなかったが,そんなことはない,大いなる意味があったのである.最終的に注文を伝えたのが早瀬さんだったことも,店に先に入ったのが早瀬さんだったことにも,多分普通の人にはわからないだろう意味が,そこにあったのである.あったのだが,でもやはり彼にしてみればそれはあまり意味の無いことなのかもしれない.結局それは私にとってでしかない.

● Jul. 17, 2002 (Wed.)

_アルファケンタウリ.というか正確にはエイリアンクロスファイアらしいのだが,だんだん分かってきた.Civでは政治形態という一種類だけだったのが,なんか経済とか価値とか色々組み合わせて選べるみたい.結構便利だ.ユニットは何気にカスタマイズ可能だし,実はCivより好みとしてはいいかも.結構早いうちから海にも都市作れるし.マインドウォームとか居るし精神戦とかあるし.そいや,マップに起伏があって奥が見づらいんだけど,回転しないかなとか呟いていたら回転はしないものの起伏をOFFにするオプションはちゃんと用意されてた.それにしてもどうやってるんだ.

_難易度は最易なので手探りちんたらプレイでも一応トップの座を手に入れられている模様.Civとは大分違うにしろ,Civの感覚は活かせるので,まあこんな難易度ならかなり適当にやっててもなんとかなるみたい.多分Civだとそろそろ中世くらいなんだと思うけど,まだ1プレイも終えてないのでちょっとわかんない.それにしても名所とかあって素敵.初期土地にフォラス峰があって,後にマニフォルドネクサス,化石の峰と占拠,ウラン帯平原も半分くらいは領土に入れ,なかなか気分爽快といったところ.難易度が最易のせいかマップのせいかCOMの展開が遅い気もするけど,まあ名所の効果は知っておきたいし丁度いいかな.それにしてもマニフォルドネクサスの惑星+1気に入った.

_ところでなんかプラネットバスターとかあるらしいですよ? 打つと地面に穴空いてマップ変わるらしいですよ? ひえぇ.また地図を描き換えなきゃならんな,というのは誰の台詞だっけ.

● Jul. 18, 2002 (Thu.)

_レーザプリンタが欲しいねえ.いや,アンタ何に使うの? っていうのはナシで.単なる物欲である.なんてことをぼやいていたら,物欲はいいよ,などと言われてしまう.人を動かすから,だそうだ.なるほど.まあ別に物欲でなくても欲全般人を動かすんじゃないかと思うが,この際そういう話じゃないな.

_そんなわけで結局,レーザプリンタは色々結構高いってことが分かった.定価でしか比較してないから実売になるともう少しマシなのかもしれないが,それにしても大概安いのでも四万あたりらしい.単なる物欲云々で買うには少々高い気がしないでもない.物欲はあっても金は無いのだ.いやゲーム買いすぎ.それはなんていうか消費じゃなくて浪費だ.

_要求はA4,小型,印刷が速ければ嬉しい.カラーはあったら楽しそうだけどさすがに高すぎるのでいいだろう.解像度に関してはレーザ選べば600dpi未満は選べそうに無いので十分というあたりか.あとトナーに関しては安いのがいいなあ,さすがに.で,必須の要求が両面印刷なのだけど,この場合は両面印刷を機械が行うということではなくて,手差しで裏返して入れ直せば裏面にも印刷できてくれればいいとうくらいの意味.ただレーザプリンタって結構紙に曲げ跡をつけてしまうので,なかなか裏返しで印刷できないというあたりが問題.

_で.いずれにせよすぐに必要とかそういうことでもなく,単に欲しいなあというだけの話で金もないので多分すぐに買ったりはしない.あったら楽しそうだなあってだけである.それだけで四万ったらかなり高いのでいいや.またそのうちってことにしよう.結局のところ買うまでってのは結構楽しいもんだ.お金がない分寂しいけど.

_懐中時計は?

_ちなみにレーザーの英単語的スペルはlaserらしいが,カッコいいからいいやといって間違ったlazerのまま使っていたりする.どこぞのプログラムの内部名である.

● Jul. 19, 2002 (Fri.)

_なんとなく舞桜.と略すのは私だけか.それちる.だれかさんが購入に踏み切ってしまったらしいので,これはなんていうか発売日当日に買った身としてなんとしてでも先に終わらせないと.とかいうのは全くの冗談だがちったあ進めとくかと思ってプレイしてたら足が痺れた.あれ? いやそれは私の姿勢が悪いだけだと思うがそれはそれとして,未だに体験版の期間が終わらない.ので,どうもわざわざ製品を買ってきてプレイしているという感覚が無い.ていうか,かぐらちゃんの声が聞こえてきてしみじみと,ああ,これ体験版じゃないんだ,とか思ってる始末.小町の手「ごめんなさい」.違.

_それにしてもかぐらちゃんの声ってこんなだったのか.どっかで聞いたような気がするんだけど誰なんだ.まあ,声優系は全然分からんしどうでもいいちゃどうでもいいんだが.それにしても,マイトの,というのはマイトスタッフのことではないが,母親の声がどうもいただけない.こんななら声ナシの体験版のほうが良かったなどと暴言を吐いてみる.止めときなさいって気はする.雪村嬢の声は入ってれば面白いのでいいのだが時々下手なんじゃないかとまた暴言を吐いてみる.やっぱ止めときなさいって気はする.小町の手「ごめんなさい」.違.

_ところで物欲レーザプリンタ.いややっぱりそれは年寄りかどうかはともかく愚痴そのものではないかとかまたも暴言を吐いてみる.だから止めときなさいって.小町の手「ごめんなさい」.違.それにしても私がTeX使いっていうか単に選択肢がTeXしかないんでTeX使っただけでして.いやまあ理由はそれでもTeX使ってるんだからTeX使いでいいのかもしれませんけど,なんかTeX使いって言うとバリバリにTeX使いこなしてる人のような気がしてアレな気分.少なくともそんなじゃないです.あとどうやらレーザプリンタは故障しやすいらしいです.なるほどそゆものでしたか.まあもっとも単に欲しいなあとぼやいてるだけなので本気で購入予定があるとかそういうわけでもないんで,そこまでにとどめておくことにします.もし勢いで買っちまったーとかいうことになったら小町の手「ごめんなさい」.しつこいよアンタ.

● Jul. 20, 2002 (Sat.)

_物欲レーザプリンタ.それがばっちりそんな感じなのは,実は私の念頭にあったのがそれなのである意味当然と言えば当然なのですが.とかいいつつ値段調べてないあたりはなんともですが,そのあたりは本気で購入予定があるわけではないというあたりの反映.とはいえ最安値が22k前後ってちょっと勢いで手を出しそうで怖い.場所を取り過ぎないか多少心配ではありますけど.もっともプリンタの上に紙を置いておけるなら多少大きくてもなんとかなるかな? いや,ここはひとまずWhiteさんには上位機種とやらを買って頂いて,今使っていらっしゃるのを私が下取りでとか.おいおい.まあ,トナーの値段も馬鹿にならないあたりが心配かもかな.

_あと煽られてますけどさすがにカラーは無茶です.個人で買うものじゃないという忠告に従ってサークル購入とか楽しそうですが,それならそれで私んとこに置くのは明らかによろしくないと思われますが.東京陣のどこかのほうが良いでしょう.ところでサークルとは当然ながら近々真面目にサークル化するらしいらむだのぱいじょうです.事務系メンバと初期のコアメンバは変化しませんが,毎回物を出す度に執筆者を募りその外形を変化させるという,要は表現場提供サークルとなる予定だそうです.楽しみですね.

_ところで今日は早瀬さんにVM JapanとICOを買わせることに成功して大満足.ICOは確かに,楽しいかとか面白いかと聞かれたら返事に窮しますが,良いですとだけは自信を持ってお答えしましょう.なんとも,どのように良いのか説明するのが非常に難しくまあとにかくプレイしてみてくれよとしか私には言えないのですが,きっと気に入ってくれると思います.VM Japanのほうは対戦相手に.対戦できるかどうかちょっと怪しげですけど.かく言う私はRagnarok OnlineのアレンジCDジャケットの絵が欲しくて購入.ダメな買い方.とはいえ,中身の曲も割と良さげ.ROは密かに,かどうかはともかく,BGMの質かなり高いんだよね.あとは入江さんに見せていただいた知らない国の物語を,これだ! という勢いで購入.良し.あ,そうそう入江さん.来週は買わせたいものがあるので最低1000円の所持をよろしくお願いします.

● Jul. 21, 2002 (Sun.)

NOTE:連載(23,24,25,ALL)

 なんとなく目が覚めて,見慣れない天井を見て,彼はようやく自分が姪の家に泊まっているのだということに気付いた.すぐ傍にある扉を見て,もぞもぞとそちらの方へ行く.
「おはよ,スタンリー」
「あ,ああ……おはよう……」
 扉を開けると,こちらが扉を開けることを知っていたかのように,ものの見事にリーとアランの二人がこちらを見ていた.どう反応してよいものか分からず,ただ彼は間抜けな返事をするだけだった.
「なんでもお見通しなのか? なかなか怖いぞ」
 少しはしゃんとしてから,そんなことを呟きつつ部屋の中へ入っていく.
「ある程度のことなら分かるわ.あなたが起きたかどうかくらいなら」
 そう言いながらも,リーはアランに何か目配せをした.なんとなく嫌な予感がする.なんとも魔法使いとは苦手だ,一体全体何を考えて何をするのか皆目検討が付かない.
「アラン.お願い.スタンリー,ごめんなさいね」
 何のことか少しも分からなかった.一体何が起こったのかわからないまま,気づいた時にはアランが今までスタンリーが寝ていた部屋へ滑り込んでいて,しかも自分が仕事で扱っていた荷物を持っている.
「!? 何のつもりだ?」
「スタンリー.答えてちょうだい.あの荷物の中身は何?」
 彼はただでしかめっ面だった上に,さらに眉をひそめることになった.
「一体何だって言うんだ.冗談はよしてくれリー.俺はたまたま運び屋兼護衛をやっているだけだ.あの荷物は俺の私物ではないんだぞ」
 だがリーは容赦なかった.
「違う.聞いているのは中身よ,スタンリー」
「中身だと? 俺は知らん.もう一度言うがこれは仕事だ.依頼主から開封を禁じられたら中身を見るわけにはいかないだろう」
 言っていることに嘘はない.命じられたのは荷物の保護と運搬,それと,場合によっては護衛の任に付けということだけだった.中身までは聞かされていないし,開封も禁じられていた.それに,開けて見ようにもなにか仕掛けがしてあるらしく,簡単には開かないのだ.
「そうね.でも別に私たちは何も言われてないし,いいわよね.アラン,確認を」
 リーがそういうと,アランはまるでそんな仕掛けなど無いようにいとも簡単に荷物を開けて,中を確認した.そして リーに向かって頷く.
「間違いないよ,リー」
「そう」
 リーは残念そうに呟いた.
「随分,黒い仕事を引き受けたのね.スタンリー? でも,中身を知らないのではあなたを責めるわけにいかないのかしら」
「何の話だ」
 気分が悪い.
「まるで俺が悪人だという言い草だな.俺は何も知らん.いい加減にして荷物を返してくれ」
 まさかリーにこんなことをされるとは思ってもいなかった.荷物の保護は仕事内容だ.もし何かあったら完遂できない.
「あなたが悪人かどうかは知らないわ.でも,あなたにそれを依頼したのはあまり良くない人のようね」
 リーの視線はあくまでも冷たく注がれていた.だが自分は身を持って知っている.魔法使い二人に囲まれたら,自分は何もできないってことくらいは.
 スタンリーは諦めた.この際多分それが最善だ.
「……分かった,降参だ.もう勘弁してくれ.俺は仕事で受け取っただけだ.言われたのは荷物の保護と運搬,それと多少の護衛だ.依頼主はヴェルヴェヌ商会.これ以上は知らん.知らんことは言えん.これでいいか?」
「ヴェルヴェヌ商会? 何をするつもりなのかしら一体」
 ヴェルヴェヌ商会といったら,このあたりでは割と有名な商業団体だ.小売店は半数くらいが名目上そこの傘下ということになっていたはずだ.それに,幅広い品種と高品質,そして良心的な値段で市民の信頼を得て,ずっと堅実にやってきていたはずだ.それにそういった信頼があったからこそ,スタンリーは依頼を受けたのである.
 後ろからアランの声も聞こえてきた.
「ヴェルヴェヌだって? せっかくの信頼を失墜させるつもりなのかな.あそこは.どうやらこいつに相当目が眩んだらしいね.分からないでもないけど.でも実際にはそんなに価値はないはずなんだけどな」
「困ったことね.今まで堅実に築いてきた信頼を壊してしまったら,困るのは商会や小売店だけじゃないわよ.物品の移動が潰れるじゃない.一般市民にまで被害を出すつもり?」
 不機嫌な声が聞こえてくる.もう何がなんだか分からなかった.
「俺に言われてもわかるか! なあ,教えてもらえないのか.一体何なんだあの袋の中身は.そんなに騒ぐものなのか? 麻薬でも入ってたのか?」
「薬程度だったら私たちがこんなに騒いだりしないわ」
 本当に困っている調子でリーが言う.
「なら一体何なんだ!」
 麻薬程度? ではそれよりも酷いのか.一体自分は何を運ぼうとしていた?
 リーは深く息を吐いてから,それに答えた.
「竜の卵よ」

● Jul. 22, 2002 (Mon.)

_ぶっ!!

_あーもう.一瞬どうしようかと思ったよ.どうしてくれるんですか.舞桜.雪村嬢終了.悪くないけど美味しくない.美味しくないよ.申し訳ないけど.悪い作品じゃないと思うんだけどなあ.二番煎じの頃はまだ美味しかったけど三番煎じではもう旨みなんてあんまり残ってないって言うか.別にこう渋いお茶も時には悪くないけどね,でもやっぱり下手といえば下手だよ.淹れ方が.ああ,そうだな,言うなれば上質のお茶の葉を使ってるのに淹れ方がまずくてあんまりってところかなあ.喉もと過ぎれば熱さを忘れるっていうか,今になって思い返してみればそれはそれで脳内補完が掛かるのか悪くなかった気が多少するんだけど.でもなあ.ま,少なくとも私からお薦めはしない.気になるならやってみてもいいんじゃないかな程度に.でなければこれが二番煎じになる人には? でも無理してやることは無いと思う.まだ雪村嬢だけしか終えてないで何言うのもアレかもだけどさ,でも体験版で見たそのものしかなかった気がするもの.

_ただ,脇役は相楽除いて良かったかもしれない.和人悪くない.ドクターイエローカッコいい.和観さん素敵.浅間何やってんだ.かぐらちゃん惜しすぎ.そしてマックスを越えて難儀で良過ぎる奴はおらん.もっとも過ぎたるは及ばざるが如しとは言うが.だけど,誰よりも最低で最高で最悪で最強だったのが,キザったらしい名前言い放ってどこまでも傲慢で馬鹿げた笑い方をしやがったあいつだ.あいつ脇役だったのか知らないが.脇役キャラ全般,声には賛辞と感謝とを贈ろう.それにしても声優ってのは一人で何役できるんだ一体.

_なんだかんだ言いながら,この作品,嫌いにはなれそうにない.

● Jul. 23, 2002 (Tue.)

_レーザプリンタはまだ各所からレーザーはいいとか綺麗、遅い、熱いとかいいですよーなどと言われつつ迷ってしまうところ.が,店頭で眺めていたら縁なし印刷のインクジェットもええなあカラーだしとか思い始める馬鹿.まあ,レーザ的にはbrotherさんのHL-1440あたりに心惹かれつつあるわけだが,私んとこに置くにはちょいと奥行きがでかいかもしんない.買う予定なしから段々買う気にはなってきたけど,結局こゆのってのはなかなかいいのが見つからないものかな.え,要求が厳しすぎるだけだって? まあそこはそれそういうもんだろう.

● Jul. 24, 2002 (Wed.)

_馬鹿は風邪ひかないが真ならば,その対偶風邪をひいたら馬鹿じゃないも真なわけで,したらば私は馬鹿ではなかったかこいつは風邪とは違うものかとか.馬鹿なこと言ってちゃいかん.でも逆の真偽は一致しないので風邪ひかないなら馬鹿を真と言えるかどうかは別の話な気がするぞ.いやだから馬鹿なことを言ってちゃいかん.ところでそもそも馬鹿は風邪ひかないが真なのかどうかも怪しげなわけで,個人的にはタフは風邪ひかないが正しいんじゃないかと思うんだが誰も聞いてくれない.いいんだもう.ほっといてくれよぅ.

_で,寝てた.なんていうか存在するだけで体力を削られる気温の中寝てたところで回復するのかどうか怪しげな気がする.嘘です空調効いてる中で寝てました.畳の上でごろごろ.寝てる間に妹の客人が来ててばりばり寝てるとこ見られた気もしますが寝ぼけてたので真偽は定かではありません.いいんだもう.ほっといてくれよぅ.

_暑い中では食事ができず,さらにそもそもからの慢性的な運動不足でばりばりに死に掛けつつある体力からすると,こう,だんだんこの雑記の記述も一緒に衰弱してきて長さも短くなってきてそのうちぱったり更新されなくなったりするかもな.それはそれで楽しいかもしれない.楽しいのか.いや楽しくない.ていうかかっこ悪い.かっこ悪すぎ.ま,親の目が黒いうちはそんなことさせてもらえそうにないが.しかし独りだと十分にありえそうな話なあたりがなんか凄いダメだ.いいんだもう.ほっといてくれよぅ.

● Jul. 25, 2002 (Thu.)

_電話ネタで二段落くらい書いたのだがIRCで平行されてしまって色々噛み合わなくなったので消した.しかもオートセーブなのでもう復帰ままならん.ここでオートセーブと言うのは,数文書いたりすると反射的にCtrl+Sを叩いているいいのか悪いのか良く分からん癖のことである.ところでこうやって度々消しているから,あれ,あの話って前にしたっけ違ったっけということになってしまう.前に話したのにまた話したりとか,話してないのに前言ったよねとか言うことが私にはよくあるがその辺は勘弁して欲しい.話をしたという記憶はあっても,それがいつどこでだれにだったのか分からないのだ.そしてその話をしたという記憶は,こうやって一時書いたのに消したりしてだれの目に留まってないのにも関わらず残る.して,やったっけ,いややってないよなとか思いつつもう一度話すのだ.そろそろこの雑記で前にした話を同じ調子でやりそうで怖い.いや,もうやっているのかもしれない.

_てか,タイトルも被りそうで心配.被ってないか検索する機能でも付けてくれようか.

● Jul. 26, 2002 (Fri.)

_深く考えずに反応.確かそんなのを冷蔵庫で見かけた気がします.使用者がよく扉を開く時間とあまり開かない時間をそのうち学習して,あまり開かない時間帯には扉が閉まっていることによる保冷効果が期待できるから動作を抑制させて電気代の節約だかなんだかをする,だったような気がしますが,かなり記憶が不鮮明すぎです.ていうかモノが冷蔵庫なのでもうちょっと中身のことも考えていたはずですが,詳しく覚えてないので残念.

_なんだかんだ言いながらその実装だとファジー系のアレかな.詳しくないどころか名前聞くくらいですけど.ただ,結構いい加減な実装で補正掛けても十分な調整期間を取ればそれなりな結果は出てきそうな気がします.もっともここで言うそれなりな,というのは実験レベルの話であって,実用アンテナとして役に立つレベルかと言うときっぱりそんなに甘くは無いでしょうが.

_なんていうか深く考えてないので全然アレな話で信用性は一切無いですが.人間予報したいんだったらファジー調整よりもニューラルネットワークにデータぼこぼこぶち込んだ方が楽しい気がします.もっとも出来たと仮定したところで結果が安定するまでに年単位で掛かりそうですが.「あそこのサイト更新してるかな?」「夏コミから帰ってこられてからうん時間経ちましたので,レポが82%の確率でアップされているかと」いや,それアンテナの役に立つのかな.

_ただ,思うに,それをやるにはデータ量が少なすぎると思うのです.天気予報だって膨大な観測データを元にしているはずで,それに比てWebでまともなデータと言ったら日付系だけ.じゃあ例えばそいつをニューラルネットとかにぶち込んでネットワークを形成しようか,と言ったところで,曜日や日付で関連性が導ければ良いけですど,いくらなんだってそう関係ないでしょう.日曜日だからどうこう程度にはあるかもしれませんが,アンテナには役に立ちそうにありませんし.あとじゃあ普通に得られるデータは何かっていうと本文まるごととかですが,まともに意味解析しないと役に立ちそうにありません.ていうか,まともに意味解析したって役に立ちそうにありません.大体,そもそも人間様は毎日読んでちゃんとそれなりの意味解析をしているはず.それで,じゃああなたはあのサイトの次の更新を予測できますかというと,さすがにそれはちょっと.結局やれるのはファジー系の制御とかくらいなのではないかなあ.全然知らないで喋ってるけど.人工知能云々よりも余程制御畑ですよね.

_楽しそうだけど私の手には負えません.てかそもそもがそんな簡単な話じゃないって.制御畑の人よろしく,と他力本願.

● Jul. 27, 2002 (Sat.)

_久しぶりだかなんだかでRO.ugahさんと沙漠で共闘.なんだかんだ言って魔術師二人っていうのも結構強い.お互い魔法打ちまくる.ま,結局魔術師は魔術師らしくバランス悪いんだけど.ROって,会ってもお話するだけのことが結構多いんだけど,やっぱり一緒に敵を倒すのが楽しい.楽しくて仕方がない.どんなにバランス悪くても,何度か倒れても,やっぱりこうでなくてはと思うのだ.途中でアコライトさんに助けられたりとかもして,ちょっと情けなかったけど,それでもやっぱりこうでなくてはと思うのだ.

_ところで,二人とも雷使いだったので雷を放つことがよくあったのだけど,タイミング良く放つとお互いの魔法が連続してまるで高レベルボルトのように見えてなかなか楽しかったり.Lv12くらいのライトニングボルトが見られて満足.ugahさんはちょっと無愛想だけどカッコよくて優しい人でした.

_で,日が昇るまでひたすらROやってから,昼には名古屋まで出.一体何やってたんだか帰ったのは23時でしたとさ.

● Jul. 28, 2002 (Sun.)

NOTE:連載(24,25,26,ALL)

「竜の卵よ」
 言ってから,自分でも何を言っているのだろうと思った.おかしい.おかしいのだ.竜の卵なんて,なんでこんなところにある? 竜の巣から手に入れてきた? 誰が? どうやって!
「竜の卵だと?」
 怪訝な表情のスタンリー.無理もない.多分麻薬の方が余程騒ぐべきもののように思えているのだろう.
「だが,竜の卵といったところで,そんなに凄いものなのか?」
 本当はそんなに凄いものではない,と思う.少なくともそう簡単には扱えない.
「いえ,そうね.別に竜の卵だからってそのもの自身に何か力があるわけじゃないわ」
 卵は,ただの卵でしかない.
「でも.考えてちょうだい.竜という世界に近い種を,もし,手懐けることが出来たとしたら?」
「出来るのか?」
「さあ.でも,過去に手懐けていた人が……居るわ.文献での記録でしかないから本当かどうかはわからないけど」
「なるほど.だが,それで結局こいつはどうするんだ?」
 スタンリーは親指で彼の荷物を示して言う.
 そうだ.さあ,どうするのか.そんなことは考えていない.誰がどうやって持ってきたのか全く分からない竜の卵.
「そうね.このまま黙認してしまっても,別に私たちに関わりはないわよね.ヴェルヴェヌの信頼が失墜したら生活に関係しそうかもしれないけれど,でもその程度」
「そうかもな」
「でも.でもよ,スタンリー.ひとつだけ考えなきゃいけないことがあると思うの」
「……何だ?」
 そう.一つだけ考えなければいけないことがある.その卵が竜のものだからとかそんなことは全然関係なくて.誰がどうやって持ってきたのかとかも全然関係なくて.ヴェルヴェヌの信頼がどうこうとかもやっぱり関係なくて,ただひとつだけ.
 リーは,アヴェンの方に向いて言った.
「……もしも,もしそこで寝てるアヴェンがある日突然いなくなっていたら?」
「……」
 リーは,またスタンリーの方に向き直って言った.
「……ねえ,スタンリー.ちょっと違うかもしれないけど,よ.あなたの……妹さんが,突然居なくなったとき,どう思った?」
 スタンリーは黙ったままだったけれど,表情を硬くしたことははっきり分かった.
「ねえ.やっぱりそういうことじゃないのかしら? ……いいえ.そういうことなのよ,スタンリー」
「……そうだな.だが俺は竜の居る場所なんて知らないぞ」
「分かってるわよ」
 リーは立ち上がった.
「さあ,アラン.行きましょう」
「了解」
 アランは,すっ,と自分の荷物を掴んだ.もう用意は出来ていたらしい.
「……どこへだ?」
 スタンリーはまた少し事態を把握していないような顔で言った.
「沙漠へ」
 短く答えると,リーもすぐに自分の荷物を掴んで,そしてアヴェンを抱き上げる.
「……まさか,その子も連れて行くのか?」
 リーはスタンリーの方に向いたが,それの答えになっていないことを言った.
「その卵を返すために.そして」
 そこで言葉を切ると,リーは連れて行くのが当然といった態度で入口まで行き,扉を開く.そしてそこでまたくるりと半回転すると,家の中へ向かってはっきりと告げた.
「――父さんに,会うために」

● Jul. 29, 2002 (Mon.)

_ていうかなんていうかですよ? 現実にやったらいかに間抜けに見えようとも,そんなふうにして書かれちゃったら,誰にだって素敵なアイテムに見えちゃうと思うんですよ? ねえ.いやまあ,ええなーうらやましーなーこゆの書けてーってゆってるわけなんですけども.

_ていうかなんていうかですよ? 普通に続き読みたいし.

● Jul. 30, 2002 (Tue.)

_シューティングゲーム弾幕再現.白い弾幕くん.なんか怒首領蜂の弾幕再現とかあるらしいんだけど,いや,なんつか.避けられるかこんなもん! かなり根性入れて頑張ってかなり偶然が重なっても,持って10数秒といったところか.もっとも本作だとボムとかあって弾消せると思うので多少はマシなのかもしれないけど,それにしたって無茶な気が.是非ともしのぶさんとか早瀬さんとか怒首領蜂クリアした方々にプレイして頂きたい.でもってリプレイ見せて欲しい.まあ,本当はアーケードプレイを見てみたいところなんだけど,こゆのがあるなら比較的お手軽に見れていいかも.ていうか,なんか弾幕も自分で書けるらしいから,これで自分で弾幕書いて練習するとかそれはそれで良いかもだ.もっとも弾幕書くの大変そうではあるけど.

_何故シューティングの話題かというと最近早瀬さんに煽られてAIRRADE購入.が,未だにノーマル越せない.可愛い画面しながらこれ結構難しいよう.だけどまあ,パンチ一つで大連鎖とか,結構良く作ってあると思う.ところでこいつの良いところは曲と声だと主張してみよう.まあシューティングが下手だから言ってる面もあるんだけど.早瀬さんの言った楽しいかとか面白いかと聞かれたら難しいけど,良いですというその言葉.笑いはしたものの,正直,自分の言った台詞をそのまま返されると色々辛いので止めてくれと切り返そうと思ったんだが,切り返さなくて良かった.その通りだ.ま,とはいえかなり面白いけど.そんなこんなでひとまず私からもお薦めしちゃうぞ.

● Jul. 31, 2002 (Wed.)

_HDDを流してしまったので,色々普段使ってるツールとかが足りなくて大変.OSのカスタマイズ系も全部死んでるし.基本的にデフォルト使いなのはこういうときに面倒だからデフォルトで慣れておこうってことなんだけど.にしてもなんか色々変だー.結構デフォルトで使っていたつもりが,こゆときにはバリバリカスタマイズしてたことに気づく.ま,やっぱりカスタマイズってのはしないとどうにもこうにもっていうのはあるし.しちゃうんだよねつい.

_当初HDDを流し去ってしまうのは一台だけの予定だったので,ネットワーク越しに保存しておいたWebのデータやURLリストなんかは全部普段通り残る予定だったんだけど,事故って二台も流すことになってしまってさあ大変.まあ,データ系はまるまる全部残っているので損失はないはずだけど.プログラム系はインストールしなおさないとなあ.それにしても,こういう時にこそ設定をファイルに保存するアプリケーションは涙が出るほど嬉しい.尚且つインストーラー無しのアーカイブ配布だとさらに嬉しい.ファイルコピーしてくるだけで設定ごと全部戻るから.設定保存をレジストリに頼るやつは,そりゃレジストリエディタでバックアップ取ればいいんだろうけど,そんなん面倒だし.肥大化しちゃってアレだから掃除したいっていうのもあったし.

_さて.あと何が足りないのかなっと.


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