_100円の品物をレジに持っていって「105円です」と言われたときは正直言ってかなりショックだった.
_耳掻きと櫛と安物の懐中時計が欲しかったのだが,一体どこへ行けば目的のものが手に入るのか分からなくて非常に困った.どの店がなにを売っているのか分からない.むしろどれが店なのかわからない.売っていてもどうやって買えばいいのか分からない.たぶん,普通の人には少しも信じられない話だ.世間知らずとか箱入り息子だとか罵られるのはまずこのあたりが原因なのだろうがはっきり言って世間知らずとかそういうレベルではないと本人も思う.ところで箱入り息子とかいうとどこかのお金持ちの坊ちゃんですかという話になりがちだが逆である.きっと外出できる金などなかったのだ.
_懐中時計は時計なんだから時計屋なのだろうが,しかし安物でいいのだ.安物である.時計屋なんか行ったらなんか凄く真面目なのを買わされそうで嫌だ.しかし時計屋なんだから普通に安物も売ってるんだろうか.別に真面目なものなら真面目なものでもいいのだが基本的に金がないので遠慮したい.そういえば腕時計も小さいのがあればなとか思うな.だとすればやはり時計屋は適任なのかもしれない.でも,常人にはなんでもないその一歩が,私にとっては酷く重いようなのだ.何故だ.本屋やパソコン関係の店には普通に入れて普通に買い物できるのに,時計屋は駄目なのか.どこが違う.たぶんレジのシステムだって違わない.だったら,一体どうして.
_散々迷った挙句,結局耳掻きと櫛の二つはコンビニで手に入ってしまった.櫛のデザインが気に入らないとか耳掻きちょっと短いんじゃないかとかそういうことはなかったことにする.ところで,レシートが折りたたまれて捨てられてしまったのだが,あれを普通に受け取るにはどうすればいいんだ.レシート欲しそうに手出せばいいのか.そんなこと出来そうにない.
_信じられない.というかきっとわからん.
_振り返ったそのとき,大通りを横切る横断歩道の向こう側に黒い人影を見た.横断歩道の中央に沿った反対側で正面を向いて立つ人影.横断歩道を中央で二分するかのように駆け抜ける視線は,横断歩道と人影と人影の後ろにある鉄筋コンクリートの柱を残して全てを視界から消し去った.白く焼け焦げる視界の中,黒い人影に向かって尋ねた.
_「あれですか」
_大通りを横切るには小さすぎる空気の震えは,しかし確実に相手に届いて返事を促したようだった.たぶん,相手には少し斜めに構えて首を捻っているこちらの姿が見ているはずだ.表情が読めるほどはっきりとした視界でもあるまいが,もし分かったのなら,妙にぎこちない無表情と笑顔の混沌が見えていたかもしれない.そして相手の応えもまた,距離という概念を無視して耳元で聞こえる.
_「あれみたいですね」
_そのうち視界も聴覚に引きずられるかのように距離を消し去り,最後には奥行きの情報が全て抜け落ちた.何がどこにあるのか分からなくなって,全てのものが妙な位置に当てはめ直される.横断歩道はばらばらになって組み直されてそれは梯子みたいだし,鉄筋コンクリートの柱は斜めに傾いでしまってあれでは建物が倒壊すること必至だ.
_馬鹿みたい――
_耳元から携帯電話を離して,本当に馬鹿みたいだと思った.横断歩道のあっちとこっちでお互いを探してるなんて! 信号が変わるのを待って歩き出す.この馬鹿げた待ち合わせに対して口を尖らせ,ちゃんと横断歩道を渡った場所を示したじゃないかと突っかかってくる相手の言葉は,全て笑って誤魔化した.
_……いや,なんつーか.場所間違えたんは正直,よく場所を確認せんかった私が悪かった.しかしよくよく見てみるとあの地図の示していた地点は横断歩道のど真ん中ではないかね?(笑)
_野暮な補足をしようかと思ったんだけど野暮だから止めた.のだが,何だか丁寧に反応してくださる方が多いので野暮を承知で補足.時計屋云々は別に時計屋どころか店自身はあんまり関係なくて私自身の問題です.つうかこれじゃ何の補足にもなってねえような.
_なんていうか店員の「いらっしゃいませ」が怖い.「ありがとうございました」が怖い.かと言って無言も怖い.結局のところ何なんだ.店員が怖いのか.店が怖いのか.怖いんだろうな.馬鹿みたい.馬鹿でごめんよ.しかし「浅羽の好きにして」と,そんなふうに注文できたらどんなにいいことかと,思いはしたのだ.一律100円でな.
_紅茶にしておこう.胃に穴が開いているような気がしてならない.
_Rez一区切り.何をもって一区切りとするのかは怪しげだが,とりあえずのところ通常モードの全areaでanalyzationとshort downとsupport itemを100%にしたことと,beyondをオプションも含めて全て出したことによる.boss rushがかなり厳しいような気はしなくもなく.なにせ総計で1回しかダメージ食えないのだ.追加してoverdriveもない.まあ,一応area4とarea5のboss戦はアイテム出すのだが.しかしなかなかitemを拾ってる暇もないし.area5の開始時にfinalにLevel upするのかと思ったらしないし.別にarea5まで来たんならfinalになる意味はあんまりない気がするけどね.あとdirect assultはひたすら時間が掛かって面倒なのと,色が目に悪そうってあたりが,なんちうかな.それと,ついでにarea1のscore attackで25万達成の250,170.Tera強えよ.確かにGigaより高得点を狙える余地は生まれるが余裕がなくなる.どこぞでは27万とかいう報告もあったか.しかしもう私は満足である.なんだかんだいいながらそれなりに楽しんだゲームだ.
_俺の屍を越えてゆけ一区切り.これも何を持って一区切りとするのか怪しげだが,とりあえずのところエンディングを見たという話.あっさりモードでプレイしていたはずなのだがやけに時間が掛かったな.20から30時間ってあったがそれどころじゃなかったような.まあいいか.どっぷりモードもそれはそれで楽しげではあるし,むしろそれでやれっていう話は多いが,残念ながら私にはそこまでの根性はなさそうだ.もし二週目をやるのだとしても,せいぜいじっくりモードくらいだろう.途中でのモード変更はしないにしろ.そいや,笛まで使って何度も挑戦したのに梵ピンは最後まで手に入らなかったな.速瀬も速鳥もなかった.こいつらがあれば最終戦はもっと楽だったのかもな,とは思ったけど,卑弥呼や太照天,石猿があっただけマシだったとみよう.なんか補助魔法凄く強え.アニメは色々悪趣味だった気はするけど,総じてみれば良い出来だったと思う.あと曲に花のアレンジは結構効く.なんだかんだいいながら結構面白いゲームだ.
_空の境界読了.割と冷静なつもりで読んでる気でいたのだけど,本から顔を上げるたびに没頭していたことに気付く.丁寧な出来.文字を追う度に前と後ろへ向かって勢い良く糸が走り,いつかどこかで絡み合うという見事な出来栄え.正直良く書いたと思う.確かに量的には長かったのかもしれないけれど,どこか少しでも短縮しようものならすぐに破綻しそうなあたり,必要な長さだったのかもしれない.最初と最後にて考察を,それが包むように最高の冒険を.そして最後のまとまりにはひとつの回答を用意して,あとは終端の結び目を閉じて終える.少なくとも私は良い作品と思う.そいや,今回鮮花は微妙な立ち位置ではあった気がするが,あれはどうなのか.しかしどこか月姫の秋葉に通ずるところはあって,妹というものは分かっていそうか.もしかして本人は妹さんをお持ちなのかも知れないと思うくらいには.しかしそれならそれで鮮花は書きづらかったのではあるまいか.よく分からん.なんだかんだいいながらかなり良く出来たお話だ.
ようやくリーの杖を探し出して帰ってきたときには,どうやらリーは目覚めていたようだった.まだ遠目で見づらいが,すぐ隣にある岩に手をついて立ち上がろうとしている.かなり疲弊している様子で,せっかく立ち上がったかと思ったら,一瞬ふらりとして,すぐに尻餅をついてしまった.
「うわ……」
かなり慌てたアランはその場から駆け出した.あの様子ではかなり参っているはずだ.少なくとも杖くらいは渡してやらなくてはいけない.
「リー! 大丈夫?」
後もう少しというところでリーに声を掛ける.リーは少しだけ顔をこちらに向けて,またうなだれてしまう.唐突に,アランはもしかして魔方陣が弱っていないかと心配になった.
「リー.大丈夫かい?」
リーからの返事は無かった.とりあえず杖を差し出すと,リーはそれを弱々しいしい手つきで受け取った.すぐさま何か魔法を使ったらしいのだが,アランにはそれが何なのか良く分からなかった.多分身を守るためのものなのだろうが.
「本当に大丈夫?」
なんとなく返事が無いのは分かっていたが,もう一度尋ねてみた.やはり返事は無い.
そういえば,魔方陣内部にもかかわらずかなり気温が上がっていることに気付いた.多分外よりはましだろうが,魔方陣もかなり弱まっているのかもしれない.何か固定媒体に描いた魔方陣ならそれほど劣化の心配はしなくてもいいのだが,なにせここには線を引いてもすぐに流れて消えてしまう砂しかないのだ.空中に無理に固定した魔方陣は,魔方陣そのものよりも,魔方陣を空中に固定する力が流れてしまうのが問題だ.
「あ,なんか魔方陣かなり薄れちゃってるね.描き直さな……」
「……どうして」
アランが立ち上がって魔法陣を描き直そうとしたとき,リーの呟く声が聞こえた.
「え?」
「……どうして,あなたがここに」
「え,いや,学長が,君が沙漠へ出るって言ったから,追いかけてきたんだ.なんか,学長が言うには,沙漠はかなり……」
「……どうして」
「ん?」
また,どうして,が続くのに対して,アランはなんと答えれば良いのか良く分からなかった.少し迷っていると,続く声が聞こえる.
「……どうして,私を追ってきたの」
「そりゃ,君を心配して……あ,もしかして迷惑だった……?」
そうだった.沙漠へいくだなんて無茶すると思ったから勝手に心配して追いかけただけだった.一人で何かしなければいけない用事だったのかもしれないし,迷惑かもしれないなんて少しも考えなかった自分の思い上がりを嫌悪した.でも,不安を煽るような言い方をした学長も学長じゃないか.
リーからの返事が無いところをみると,もしかして本当に迷惑だったのかもしれない.参った.ただ,なんとなく追いつければいいなと思ってた.もちろん,沙漠では自分の魔方陣が役に立つだろうとか,そんな漠然としたことは考えてた.だけど,本当はそんな理由ではなかったような気がする.
「と,とにかく.魔方陣,描き直すから……」
そう言ってアランは立ち上がって,古い魔法陣を補強しにかかろうとした.
「……まって」
が,リーの制止の声が聞こえて,振り返った.
「何?」
「……ありがと.でも,もう,私,行くから……」
魔方陣の補強はしなくてもいい,という意味だろうか.
「……行くって,でも」
リーは杖をついてゆっくりと立ち上がった.岩陰に置いてあった軽そうな荷物を自分のだと認識すると,それの紐に指を引っ掛けて拾い上げる.
「環境維持の宝石,まだあるの? ……あ」
そこまで言って,自分が加勢できていればそんなことにならなかったのかもしれないと思った.
「ご,ごめん,見てただけで……でも,蜘蛛に対抗する手段なんか思いつかなくて.その,人間相手だったら,ほら,えと……」
「いいの.仕方ないわ」
またリーがアランの声を遮った.
「何度もありがと」
「ちょ,ちょっと待ってよ! 魔方陣描ければ,石を温存できるよ.また何かあるかわかんないし.魔方陣分かる? 分からないなら,描き方くらいなら教えられるかも」
また礼を言って行ってしまおうとするリーを,慌てて呼び止めた.別に呼び止める理由なんて無い.もしかしてそれすらも迷惑かもしれなかった.でも,ただ……そう,ただ,この少女の傍に少しでも長く居られたら――
リーは魔方陣のすぐ端に立って,くるりと体ごと向きを変えてこちらを見た.何も言わないのを見て,やっぱり迷惑だったかな,と思った頃,リーが口を開いた.
「それ,すぐ描けるようになる?」
_あのとき,べつに私はぐったりしていたわけではない.ただ,日にやけたくなくて.そして,むだに体力をしょうひしたくなかっただけだ.そんな,何をいまさら.
_ところで,それはもう少しむずかしい漢字をへらしてひらがなで書くと,いい感じになっていたんではないかと思えてなりません.何言ってんだ私.
_LaTeXもまあ,なんていうか,プログラミングみたいなもんだ.色々書いてみて意図通りの結果が出るまでやる.面倒は面倒かもしれないがそれはそれで楽しい.しかしこれも楽しいのは大概はじめのうちだけで,分かってしまったらあとはひたすら面倒なだけだ.多分.とりあえずpdf出力はなんかps2pdfとかなんとかってのでどうにかなりそうらしい.TeX,dvi,ps,pdfという流れか.どうであれ最終的にpdfが出力できるならそれでよい.問題は画像のほうかもしれない.
_そんなわけでなぜかJavaを無視してLaTeXの本を買ってたりする.いつの間にか編集に任命されてしまっているので頑張ろうかってあたりだ.実力皆無でやる気だけ.しかし逆よりは遥かに良いと信じよう.そんなこんなであるからどんなもんが出来上がっても文句言わんといてくれ.これからちったあマシなもんが作れるように勉強するから.期待はしないで欲しいが,出来るところまではとにもかくにもやってみることにする.
_上記の話とは一切関係ないですけど.別にこれに他意は全くありません.なんていうかそう思っただけという話で.何でそんなこと書いたのかと言えば,まあ,要するに,別事で焦っていたのでなりふり構っておれなかったのです.あとその上もまた謎ですがやっぱりあまり意味はありません.分かる人だけ分かってください.多分夏混の待ち行列の時の話です.
_コーヒーの減りは少なくなったが代わりに紅茶の減りが早くなった.まあいい加減一日3杯とかいうインスタントコーヒーはどうにかせんと,なんていうかマジで胃に穴が開いちゃったりとかしたら嫌だなってあたりだったのだが,実際は単に紅茶に変わっただけらしい.結局飲むのはそれだけ.砂糖が変わったから入れやすくなったんだってあたりなのだろうけど.代わりにひたすら溶けにくいなこの砂糖.
_ところで,私はカレーライスを箸で食べる人なのであって,何でも箸で食べる人なわけではないぞ.と,箸でカレーライスを食べつつ思った.マーボ飯って正しい名前かどうか知らないがそれも箸で食べながら思った.そいやこないだの昼食のとき,普段鞄にしのばせておいてある割箸が尽きていたことに気付いた時は少しばかり焦った.なんていうかうどん屋で助かった.店員に向かって口を開くなんぞとてもじゃないがやりたくない.しかも箸くれだなんて,なあ.言えば大抵くれるけど.
_そいや,ごめんなさいShunさんを筆頭とする店員の皆様.注文が体言止めになってしまいました.しかし私にしてみれば店員に向かって口を開いただけでもなんていうかもう大イベントというかなんというか,毎回苦労するんだ.ああ,でも次からはせめて「体言+を」でとめるようにしよう.いやそれ全然変わってねえよ.それにしてもつくづく嫌な客だな.コンビニのレジくらいならともかく,注文言わないと進まないような店で注文を言わねえ客ほど嫌な客もおらんと思う.体言止めで申し訳ないがこっちはこっちで必死なのである.なんつか見苦しいなおい.本気で.
_うお.こちらを見てたらこんなものがあるとかないとか.行くか.どうする.別に私はオープンソース云々にどうこうだとかはあんまり無いんだけど.名大なら別にそれほど遠くないし.これ誰でも参加できるんだよね? 昼食会とか宴会とかはさすがに金がかかるのでまた考えるにしても,圧縮アルゴリズム云々くらいは聞いてみたい気が.と,いうか,むしろ圧縮アルゴリズム云々が聞きたいっていうような.もっとも全体のがオープンソースなんとかってのだし,それだと主に特許とかフリーソフトとかの話になるかもだけど.それでもまあいい,何もなかったら行くことにしようっと.
_つか,誰か他に……って,無茶か.
_時計屋さんには腕時計がいっぱいあった.そりゃそうか.でも懐中時計は見かけたようなそうでないような.昔懐中時計を見かけた店はいつの間にか消えていた.どうやらなにかでかい建物が建つらしい.もしかして巻き込まれたのか.路地一本間違えたが正しそうだ.そう思いたい.もっともその店があったからと言ってどうせ買わないんだろうけど.
_それにしても腕時計って結構高いのね.高度計とかついてたりすんの.うーん,高機能化.少なくとも私には必要ない.もっとも方位が分かるってのは田舎者の私には便利かもしれないけどね.個人的にはあの勝手に充電してくれるっていうのがいいよ.太陽電池何だか振動発電なんだか知らないけど.あと電波時計とかゆって勝手に時刻調整してくれるのとかもあるらしいけどそれもどうなのかなあ.自分で合わせるのが楽しいんじゃない.それに,最大の問題は時刻がきっかり合ってしまうこと.私の時計はいつも一分早い設定になっているので,完璧に合ってもらうとちょっとどころじゃなく凄い困る.わざとずらす設定とかって出来るのかな.
_で,結局のところ,あんまり大きいのは腕時計のくせしてでしゃばり過ぎ,という感じだし,小さいのはちいさいのでなんか気に食わないってなもんで,結局買うようなものはなかった.今の腕時計ってばもうかれこれ七年だか八年だか使ってるが,結局それで間に合っているっていうのもあるんだろうな.壊れてくれてからでは遅いのだけど.ただ,腕時計というものは普段身に着けておくものだから.別にそれが理由なのやら怪しげだけれど,私にはちとばかり,自分の気に入ったものでないと買う気にはなれないよ.
_マウスを買った.またかよ.またです.呆れたもんだ.その浪費癖はどうにかした方がいいのではないかね? もっとも,マウスは買ったら買ったで使わないなんて事はないから,買ってもプレイしないゲームよか余程マシな気はするけど.今まで使ってたマウスはどうするんだよってことになればそれはそれでリビングの佳乃に贈られるのでいいのである.ていうかそもそもそれが目的.で,佳乃が使ってた安物マウスは今度真理に渡るのでいいのである.もっとも,さすがに真理が使ってたのまではどうなるのかよくわかんないけど.あれ確か税抜き999円の安物なのか何なのかってやつだったような.その割には凄い真面目に動いてたけど.最近はちとばかりホイールの調子が悪いくらい.まあ,そゆこといえば交代は丁度いい時期だったのかもしれないけど.でも多分,あの小ささを生かして移動時にはまだ使われるだろうと思う.
_で,今回のはMicrosoftのIntelliMouse Explorer 3.0とかいうの.右利き用のデザインが気に食わないといえば気に食わないんだけど.でもサイドボタンが片側に寄っていて親指で押せるので,結局右でマウスを使う私にはそっちの方が便利かなという程度に.ていうか,それ以前に私も家族もみんな右利き.何が気に食わねえってんだ.いや,それがな,リーは左利きなんだよ.アランは知らないが.あと銀機構は左利きかもしれないけど多分利き手なんかどうでもいいんじゃないか彼女.ていうかそれ何の関係があるんだ.
_マウス自身の形状的には慣れればどうってことない.右手で使ってればね.しつこいなオマエ.サイドボタンにはなんか標準では進むとか戻るとかの機能が割り当てられてるみたいなんだけど,これはドライバの設定で変更できるのでさっそく変更した.CtrlとShift.なんていうかボタンはあればあるだけ邪魔っぽいと思ってたんだけど,ていうか親指の位置にあるので実際よく不用意に押してしまうんだけど,CtrlとShiftならそれも解決.別に押したからって困るキーでもないし.それにCtrl+Dragなんてのは実際よくやるわけで,そういうときにはとっても便利.IEだとCtrl+Wheelで文字サイズ変更だけど,これも片手で出来るようになった.左手頬杖でも大丈夫だねっ.
_そんなこんなで悪くないかもな感じ.もっとも,そもそもこれ買った目的って実はサイドボタンが便利そうだなとかいうわけではなくて,佳乃のマウスが気に食わなかったので買ってやりたかったけど,どうせなら自分用にもう少しいいの買ってお古をあげようかっていうことだったりする.いやね,この毎秒6000回のスキャンになんかロマンを感じたんだとかそういうわけじゃないのよ.いや嘘です.すげえ素敵です.気分的に.どうせ気分だけだけど.まあ,実際に試したところ模様によっては本当に効果あるみたいだけどね.でも昔のマウスのために光学式に最適だとかなんとかっていう謳い文句のマウスパッド買ってあったので,やっぱり気分だけだったりするんだけど.まあ,それもそれでよし.気分だけでも十分.
_なんてか,マウスとかキーボードとかはいいのを揃えたいっていうのはいいんだけど,実際いいものを揃えてしまうと他のものが使えなくなるってのが結構問題なのかもしれない.
尻餅をついて,とても自分が情けなくなった.そんなに酷い行動はしていない.そう思うのだけど,実際に動かないものは動かないので仕方がない.
それにしても.
あの魔方陣はどこかで見たことがある.一瞬だけ見渡せた少しいびつな魔方陣.でも,良く考えたら自分は魔方陣を描く人なんて見たことがなかった気がする.そうだ,魔方陣そのものではない.見たことのある魔方陣なのではなくて,ただの雰囲気が,なのだ.
「リー! 大丈夫?」
――魔方陣の主の候補として,ひとつの顔が思い浮かんだ.
その人がいる.何故か彼女はそう思った.声のしたほうを見ようと首ごと回して,杖を二本持っている人を見つけ,そしてその人が自分の思い浮かべた人だと半ば確信して――
「!」
そこで,自分に足りないものに気付いた.水の加護が効力を成していない.異常なまでに白い肌と,そして,不気味な赤い瞳が,むき出しのはずだった.慌てて首を引き戻した.だがもしかしたら見られてしまったかもしれない.
「リー.大丈夫かい?」
見られた? 瞳の色について尋ねられないのは,気付かれていないから? それとも,気付いたけれどそれは後回し?
憶測が頭の中を駆け巡って,そこでその人が杖を差し出してくれていることに気付いた.自分の杖,のように見える.違うかもしれなかったけれど,今はそんなことを疑って受け取らないのと,その杖がなんらかの罠であることに大差はないように思えたので,少なくとも自分の杖である可能性を取った方が良いに決まっていた.
あまり首を動かさないようにして,目を見られないようにして,杖を受け取った.不自然かもしれないと思った.思ったけれど,まだ気付かれていないのであれば隠し通さなければならない.
杖は,良く手に馴染んだ,自分のだった.どんなに疲れていても使わなければならない魔法を使う.水の加護.父親が自分のために研究してくれた魔法.白の民であることを隠し通す魔法.どこか空虚な魔法だなと,そんなことも思った.普段陽光から守るためと割り切って使うのにはいいのだけれど.白の民であることを隠すための魔法と思うと,寂しい気がした.
「本当に大丈夫?」
もう一度,安否を気遣う声.赤い瞳は見られていないのかもしれない.それとも,やっぱり見ているのに言わないだけだろうか? ただ,それでも,この人は本当に自分の安否を気遣ってくれているのだと,なんとなくそんな気がした.疲れているのかもしれない.自分がこんなふうに他人を信用するなんて.そう思うと,逆にすれば自分は他人を信用できない人だという事実が浮かび上がって,どこか情けない思いがした.
「あ,なんか魔方陣かなり薄れちゃってるね.描き直さな……」
でも.
「……どうして」
不思議なことは残っていた.
「え?」
尋ねたら聞き返された.
「……どうして,あなたがここに」
そう.どうしてこの人がここにいるのか.図書館の入室を手伝ってくれた人.自分とこの人との関係は多分そこまでだったはずなのに.こうして,自分を助けてくれるなんて.理由なんてないのに.
「え,いや,学長が,君が沙漠へ出るって言ったから,追いかけてきたんだ.なんか,学長が言うには,沙漠は……」
違う.
「……どうして」
それでは意味がない.自分を助けてくれる動機を聞いているのに,それでは意味がない.
「ん?」
また聞き返された.
「……どうして,私を追ってきたの」
「そりゃ,君を心配して……あ,もしかして迷惑だった……?」
わからなかった.結局,よくわからなかった.この人は心配してくれているだけなのか.でも,そう.そういえば,図書館の入室を手伝ってくれるときにだって,理由なんて言わなかった.
迷惑? そんなわけはないけど.ただ,自分が迷惑を掛けすぎているのではないかと思えて仕方がなかった.相手の意図がつかめない.そういう,どこか付き纏う小さな不安.
「と,とにかく.魔方陣,描き直すから……」
「……まって」
これ以上世話になるわけにはいかないと思った.さっさと出て行かなくてはいけない.魔法陣を描き直してもらうなんて,そんなことまでしてもらっても,何も返せないのだから.
「何?」
「……ありがと.でも,もう,私,行くから……」
助けてくれたのに,お礼くらいしか言えない自分が嫌だった.何も返せない自分が怖かった.早く逃げ出してしまいたい.どうにかして,何か返せるときまでの猶予が欲しかった.
「……行くって,でも」
まだ声が掛かって,動き出せない.いや,声が掛かったからなのか良く分からない.単に体が動かないだけなのかもしれないと思った.
「環境維持の宝石,まだあるの? ……あ」
そこまで喋って,慌てて何かいいわけをはじめた.
「ご,ごめん,見てただけで……でも,蜘蛛に対抗する手段なんか思いつかなくて.その,人間相手だったら,ほら,えと……」
はじめのうちはなんのことか良く分からなかったが,どうやらこの人は自分が蜘蛛に襲われている時に既にこちらに気付いていて,それに加勢出来なかったことを言っているようだった.でも,そんなこと.
「いいの.仕方ないわ」
こうして助けてくれただけでも十分すぎるのに.
「何度もありがと」
一歩踏み出して,全然言うことを聞かない体に愕然として,やっぱりもう少し休んだ方がいいのかもしれないと思ってしまった.
「ちょ,ちょっと待ってよ! 魔方陣描ければ,石を温存できるよ.また何かあるかわかんないし.魔方陣分かる? 分からないなら,描き方くらいなら教えられるかも」
分からない.この人はどうやら自分を引き止めたいらしい.確かに環境維持のための宝石は使い尽くしてしまった.魔法陣が描けるのならそれの代わりに出来るだろう.ここで習っていければどんなにかいいだろうか.だがやはりわからない.どうして引き止めたがるのかが.罠? でも,そんなことを疑うのは馬鹿馬鹿しかった.それに.
何も返せない恐怖よりも,今はただひたすら,体が休息を求めているみたいだった.
ゆっくり振り返って,尋ねた.
「それ,すぐ描けるようになる?」
_結局色々あって栞にFreeBSD 4.5のインストールを試みる.というか,実はその前に真琴にインストールしようと思ったのだが,Cバスに刺さっているNICの認識が上手くいかないらしく仕方が無かったので,なのだけど.ほんとはデュアルブートって嫌なんだけどね.とりあえずひとつでもUNIX系の環境が出来上がれば,頑張って必要なファイルを全てダウンロードしてisoイメージ作ってということもできるっぽいというのをどこかで見かけたので,それならと思ったのだ.別にWindowsからでもインストール用のCDくらい作成できたのかもしれないけど,ファイルのパーミッションとか違うみたいだしねえ.まあいいや.
_そんなわけでさくさくインストール.isoイメージを拾ってきて焼いて,CDドライブに突っ込んで起動.ブータブルCDって便利だねえ.英語なのが気に食わないけどまあなんていうか辞書と勘で.結構すんなり進んでいくのでかなりびっくりである.最近はパソコンも便利になったんだねえ.それでもXの設定には三回ほど躓いたけど.なんつか,X86Setupの画面を見て「またかよ」とか思った私に罪は無いと思う.一年半程前にさんざん頑張った挙句真面目に設定できなかったLinuxを思い出したのだ.あのときも同じ画面だった.まあ,あのときも一応動きはしたんだけどね.結局のとこ旧八マシンだったのがいかんかった模様.
_とりあえずのとこ,どうやら日本語の設定に少々苦労気味.というかその前になんていうかKTermどこにあるのんっていうちょっと情けない感じになってたり.見つけたけど.あとはWnnだかCannaだかの設定みたいなんだけど,よくわからんわい.まあ,適当にやって変になってもまたインストールすれば良いだけだし,それにどうしようもなくなったら助けを求められる場所もあるし,安心してやろ.こういうときは馬鹿げたことをするのが楽しいし覚わるのだ.
_ところで,微妙に手が覚えているパスワードに注意.
_最近の火曜日は親の都合で妹が夕食を作ることになっているらしい.そんなわけで今日も妹の夕食だった.と思うのだけど作成現場を見てないので嘘かも.なんていう話をしてるとあちこちで嫉妬してくれて面白そうだなんて思ってたり思ってなかったりやっぱり思ってたり.入江さんとかせいるさんとか.どういう仕方だそれ.嫌われるぞ.
_というか,そうじゃなくて,そのせいるさんとこより,秋桜の小説は6/14発売らしいです.いやいいんだけど表紙やりすぎてないか.し,しかもすずねえED後ってどうなんだそゆの.なんていうか,発売日来たら結局買ってるんだろうなあ.いずれにせよ秋桜はいいぞ.鍵っ子栗っ子比重違い.いつになくわけ分からないこと書いている気がするんだがそう思うだけでいつもと変わってなかったらどうしよう.
_これ以上書くと何書き出すか怪しげな状態なので止めとく.既に怪しげなこと書いちゃってる気もするけど判断能力無し.仕方ない.後で嫌がることにでもしよう...
_人を待ってる.認めてくれる人を.できれば,可愛くて優しくて以下ここには書けんような私の欲望をありったけ書き連ねてそしてそれらも全部許容してくれちゃう女の子だったらいい.でも,現実にはどこをどうさがしたって囚われのお姫様なんて居やしねえし,仮に居たとしても,私は白馬の王子様にはなれない.
_電信柱でも殴ってこようか.それとも頭突きがいいかな.クッションでは自分も痛くないので面白くない.直接自分を殴るのは難しい.もっとも電信柱でも作用と反作用の関係で似たようなもんなので似たようなもんかもしれない.
_馬鹿なことやって,失敗して,叱られて,笑われて,時には罵倒もされ,悔しい,いつか見返してやる,今にみてろよ,そう思って人は成長していくのだろうと思う.でも.人はそれだけでは成長を続けることなんて到底できないと思う.続けるにあたっては,上記のものだけでは足りないものがあるだろう.決定的に何か足りないものが! そしてそれは,困ったことに,得るのも与えるのも酷く難しい.
_ものの要は,疲れた.
_何を言っていいのか分からなくなってきた.そもそも分かってもいない.何かを言う実力もない.か.
_と,滅茶苦茶気構えて読んだのだが少しもいぢめられてる気はしなかった.肩透かしを食らったとか拍子抜けをしたとか何でもいいのだけど.むしろそもそも気構えて読んだ私が悪いのだよな.ただの退路だったんだから.もっとも,こっちには個人的にそうして読んでしまう理由はあったけれど.まあ,なんか何を言っていいのかよくわかんないけど,なんだか一言礼を言っておかねば気が済まぬような気もしてきたよ.でも恥ずかしいので礼なんか言ってあげない.要は素直じゃないってことなんだけど,つまり,得るのも与えるのも,条件が揃えば簡単なのかもしれないけど,ならばその条件を揃えるのが難しいんだ.
_それにしても.興味を引くのは,内容よりも余程その本人な気がする.もちろん内容に共感したり感心したりすれど,それよりもあの華麗な身のこなしは何なんだろうと.この技術は一体どうしたら身に付くのだろうと.時に失敗もすれどそれをすぐさま挽回して立て直す様はプロの技かと.もしかして私はそんな技に騙されているのかな.でもそれならそれでいい.手品師っていうのは,身も蓋もないことを言えば,要するに騙すプロなんだよ.多分,単純で適切で簡単な言葉はこんなんだ.
_羨ましい.
_今なんか凄い自分に呆れた.まあ,いつもそうなのかもしれないけどね.とにかくありがと.
_色々あってちょっち微妙なタイミングになってしまいましたけれども,どうもはじめましてです.はじめまして.うん,いい響きだなあ.はっ,いやなに言ってんだ私は.でも初対面の人にする挨拶なのであって,それは新しい出会いなんですよ? いやまあそれはともかくとして,名前の読み方は実は本人どうでも良かったりしてます.英語読みすればそれはそれなりにですけど,なんていうかそもそも文字文化だったので,読み方よりもアルファベットの並びという感覚なんです.あ,でも私,最近出てきた英語読みに準ずるあだ名というかなんというか,あれは結構嬉しかったりしてるんですよ.というのは入江さんへか.なんていうかほら,なべやきひめみたいな.ところで競争率って何なんですか競争率って.
_それにしても,妹さんを私に下さい,とか言われる人多いんですけど,別に妹は妹であって私のものじゃないので.至って普通にお嫁にとかでしたら,本人の意思が最優先ですから,まあ,そのようにですね.していただくしか.親の意向はまあ,あんまり無視できないかもしれませんけども.普通にお嫁にとかでなくて親に養子として引き取ってもらって義妹に,とかいう話になるとごっちゃになりげですが,本人の意思だとか親の意向だとか言い始めたらそっちは多分無理でしょうねえ.そんなこんなです.ところで日曜日の夕食は妹君咲嬢の作るマカロニグラタンだそうです.おいおいそりゃ一体何の話だ.
_あと,そうでした.確かにこちらにも反応されそうな方がいらっしゃいましたね.というかこちらもはじめましてです.少し奇妙な気分ですけど.なんてか,こちらは期待の大型新人って話で,サイト開設当初から見てましたもので.いやもっとむか略.あと,何か誤解していらっしゃるようですけど,この家は私たち家族の家ですから,私の家でもあり,同時に彼女たちの家でもあります.ですので,お泊りとかなんとかはなんかちょっと違うかなと.それと彼女らの台詞にハートは一つとして登場しないと思います.どこぞのゲームとは違いますですのですはい.まあ,よそから見てるとそれなりに仲のいい兄妹のように見えるそうですが,しかし家族とはそうありたいものじゃないですか.
_いや,正直,できれば正式名称は裏から持ち出さないでくれると嬉しいです.
_ユズハが戦闘に参加しないうたわれるものに意味はあるのでしょうか反語.
_ユズハニャーン.
_ていうかな,あるるまで参加しないのはどうなんだ.なあそこんとこ.えるるは参加するのに.っていうかえるる殴れ.その視線で敵を倒せーっ.大丈夫だ辺境の女,お前なら出来るっ.与えるダメージ0か1かの瀬戸際をうろつくのが回復キャラの醍醐味じゃないかぁっ.大体こういうSRPGはそういうもんだろっ.ユズハお前もっ.回復にも攻撃にも役に立たず打たれ弱くて,でもなんか重要な仕事があって守りながら目的地まで送り届ける,それがSRPGの醍醐味だろっ.二週目にはそんなキャラを無茶な手を使いつつ育てるのが醍醐味だろっ!? あとあるる! お前おとーさんおとーさんは嬉しいんだがそれを戦……
_「‥‥‥‥‥‥行こ」
_!?
_「おとーさんの敵‥‥ゆるさない」
_うおおおおっ!!? カッコいいぞアルルゥ!
_ぬはっ.壊れてます壊れてます.おーい大丈夫かー.現実は見えているかぁー.見えてませーん.こんな風にして叫ぶのはお久しぶりでありまする.にしても結構イイですなこれ.うむ.なんていうか悪いところは色々目に付くんだけど,イイところはイイので許す.はじめのうちはすげえどこで笑えばいいのかわかんなかったんだけど,慣れてくればなんとか.それギャグなの? そこで笑わせるつもりなの? えぇえっ? いいんでしょうかそんなところで笑っても……って感じだったんだけどとりあえず笑えばいいやと分かればそれなりに.そうやって見ればあのバアちゃんも結構イイキャラだったんだよなー.笑っていいのやらわかんなかったからなー.
_難易度的にはさくさく.ていうか,あんまり何も考えずに突撃するとちょっと後で苦労する程度の難易度で,丁度ストレスが溜まらない程度でもしや良いのでは.もっともP/ECEは持ってないので使ってないけど.もしこれ使ってたらさすがに面白くないくらいまで難易度下がるかもだけどね.P/ECE使うとかなりさくさく進めるくらいの難易度にしておけば良かったんじゃないかなと思うんだけど,まあ,どうせ持ってないからいいや.ていうか,こう,ノベルばっかりゲーに食傷気味なあたり,シミュレーションパートは素敵だな.色々.多分ノベルのストレス発散用.確かに戦略の幅とかは狭いし本当にシミュレーションが主のゲームとして考えるとどうなんだっていうのはあるだろうけど,しかし戦闘がお話に丁度いい具合に合うのでいい.もしくはお話が戦闘に合うのでいい.お話あらばこその戦闘パートだし,戦闘あらばこそのお話パートってところかな.いやなんていうか妄想仕様.むしろ戦闘パートがなかったらダメだし.あるえるが戦闘に参加するから意味があるんだ! というかユズハはー!? ねえってばよー!
_ところで,なんか主人公ハクオロの声が時々KISAさんの文字声で聞こえてくるんですけどどうしましょう.文字声っていうのは要するに,彼本人の肉声ではなくて,彼が書く文章を読む時に脳内で響く声のことなんですけど.文体が似てるわけでも無し,一体何でかしら.まあいいか.
_ところでオープニングアニメはカッコいいんだけどどこかちょっと変な気がしますが.あとさ,ストレス溜まらない程度の難易度って話だったけど,戦闘中なんか知らないけどマウス操作が引っかかるんだよねこれ.結局ストレス溜まるって.うちの環境が悪いのかもしれないけどさあ.やっぱり良作とか傑作とかというには何か足りないよなあ.悪くないというかむしろ良いんだけど.いいんだけど悪いところが目に付くというかいやまあもう許す.いい.アルルゥに免じて許してやる.
_ちなみにサイドボタンにCtrlとShiftが割り当てられているので障害物非表示とかメッセージスキップとかすげえ便利だったり.
_……ユズハニャーン.私ってばかなり面食いみたいなのね…….あーあ.
リーに基本的な魔法の心得が十分にあり,また既に魔法陣の教師となったアランの教師らしい上手な教え方も手伝って,リーはかなりの勢いで魔方陣というものを覚えていった.多少詰まったのは空中に陣を描かなければならなかったこと.ここが沙漠でなければそんな必要も無いのだが,沙漠である以上は砂の上に描くしかなく,それではすぐに風に流されて消えてしまうのだ.
空中に陣を描けるようになれば,あとはその陣を移動するのも固定するのもリーは割と手際よくやった.出来のいい生徒を持つのは気分がいいものだ.
あたり一面練習用の魔方陣がたくさん出来ていた.多分,数日もしないうちに全部消えてしまうだろうけれど.
「ありがと.本当に」
リーはそう言って立ち上がった.
「もう,行くの?」
改めてリーは陣を描き,これから歩かねばならない沙漠に備え始めた.
「うん.これ以上,お世話にはなれないから」
二重以上の効果を持たせようとするとそれ自身の形がいびつになってしまうのは仕方がないにしろ,丁寧に描く魔方陣は,時間こそ掛かれど綺麗だった.よく短時間でこれだけ描けるようになったものである.
生徒の出来の良さに感服すると同時に,初めて教師としての仕事をした気がして,どこかくすぐったいような気もしていた.
だが,多少生徒の出来が良すぎたかもしれない.その生徒は,こんなにも早く卒業して行ってしまおうとしている.
「ねえ」
声が届いたらしく,リーが肩越しに振り返った.綺麗な銀髪が肩を流れる.どうしたの,という表情.
「あ……」
でも,何も言えなかった.なんて言っていいのかよく分からなかった.待ってくれ.自分も連れて行ってくれ.どこへ行くの.どれも正しいような気がして,でも,どれも言えなかった.
「それじゃ,行くから.本当にありがと」
今描いた魔法陣を引き連れてリーは歩き出した.魔方陣はリーを守りながら滑らかに動いていく.もしその役目を自分が負うことが出来たなら.でも,自分にそんな力が無いことなんて分かっていた.
しばらく動けなかった.もし付いて行って,迷惑だといわれたら.もし付いて行って嫌われてしまったら.それはとても嫌で怖いことだったけど,それでもアランはリーを追いかけることに決めた.何でもいい.何と言われてもいい.だって,誰よりも気になるから.嫌われるなら嫌われるで仕方ない.行こう.
アランは踊るように杖を回し素早く魔法陣を描くと,その魔方陣と共にリーを追った.
「待って,リー!」
聞こえているのか聞こえないのか,リーは止まらなかった.
「リー! 僕も一緒に行ったら,迷惑かな!?」
リーの足が止まった.自分も一緒に足を止めた.返事が来るかどうかすら良くわからなかった.でも,それが来ると信じて待った.しばらくの間.そして.
リーの呟きが風に乗って,本当に微かな声が聞こえた.
「……別に」
アランは今度こそ思い切り走り出した.
_ふむ,どうなのかしら.ていうか,むしろ私の文字声ってそんなところまで読み取って声を決めてるのかっていうとそこんとこ凄いどうなんだっていう気がしなくもないんですが,言われてみるとそうなのかしらとか思うわけですよ.まあ,いいんですけど.というか文字声に何種類もあるのかとか,あったとしてちゃんと区別付いてるのかとかいわれると凄い怪しげなんで.おいおい.あ,それともひとつ.ユズハニャーンは掛け声というか勢いづけというか間取りというかなんというか良く分からんけどで別にユズハがどうこうというのを意味してるわけではないので念のため.いや確かにユズハ可愛いけどな.ユズハニャーン.しかし可愛さで語るのならエルルゥの方が上であろう.ユズハニャーン.なお,以下のCSSによる光学迷彩はKISAさんなら開いても大丈夫な程度に.
_そのハクの育て方って,ハク強すぎません? いや,いいんですけど.とあえず,KISAさんの進行に合わせて,その戦闘が終了した時点での私のハクはLv24/4/37/37/37というとってもなんていうかな人です.これでもかなり強いんですけど.ていうか,そもそものバランスが容易設定なのか.ちなみにエルルはLv27/技2でスリーサイズは50/26/27.いやそのスリーサイズってのはどうよ.ちなみにこのステータスだと連撃なしで回復量200に届きかねないです.なんていうか必殺技なんていらねえいらねえ.殆ど無駄.困ったことに.あと,結局エルルは最後にはずば抜けてレベルが高かったです.KISAさん仕様なので具体的な数字は出しませんけど.それと,何気にグラァに比較して圧倒的にドリィが使いやすかったりとか.攻撃力説が垣間見えそうなところ.思ったより育たなかったのはアルルですけど,まあ雨の日は出さなかったですしね.ムックル嫌がるから.ていうか,実際に防御力は格段に下がってるみたいですけど.
_いずれにせよ虫食いも光学迷彩も読みにくくていかんなやっぱり.反転文字が読みにくいっていうのは大いにある.自分で確認するのもままならない割に,一部のブラウザは真面目に解釈しないからあんまり意味ないんだけどなあ.まあいいか.そいや,Operaで見ると反転しても読めない罠とかあるし.凄い嫌.なんとかならないもんかなあ.そもそもこんなところでネタばれするような話をするのがいかんのか.でもしたいじゃんかよう.なあ.要するに,君はアルルゥを庇い立つエルルゥを見たか! ってなもんである.そんなこんなの画像鑑賞1-(3,2)のシーンで崩れ落ちた私.画面を眺めたままかなりの時間呆けてたくらいなのでかなりのもんだったらしい.
_あとなんかこちらから,壊れてるのはじめて見た,とかいう感想が上がってましたが,ああいうノリの方が好きな方も少なからずいらっしゃるようで,時にはあんなノリで書いたりしないわけでもないです.ひとつまえのはキミエンのときですか.かなり久しい気も.いや昔は割と頻繁にそうだったとかいう話があるんですけど.どうなんだそこんとこ.別にあのノリ自体はそれほど苦なわけでもないのですけど,まあ,ひとつの理由としてはタグを書くのが面倒だってこととか.いや,もちろんそれだけが理由ではないし,大きな理由は他にもあるんですけどね.多分意味はないですが.
_それとお兄ちゃんになるのは嬉しいのかとかいう話がありましたが,一般的に,下の兄弟が出来るとそれは親の愛を奪う邪魔者なわけで,果てそれは嬉しいのかどうか.構ってもらうためにぐずるらしいじゃないですか.要するに,まさにガチャタラが来た時のムックルの如しなわけです.必ずしも嬉しくないというわけでもないのでしょうけど,果てそんな昔のことなんぞ覚えておりませぬ.嬉しかったんかなあ.大抵親が嬉しそうにするだろうし,お兄ちゃんもしくはお姉ちゃんになるんだぞと親が諭すんで,兄姉になる子も嬉しがるのかもわかりませんけど.が,しかし今回の場合は物凄く条件が違いそうですね.どれほどの期間かは知りませんけども,かなり長い間妹という存在を待ち望んで,しかもちゃんと他の兄と戦って奪った,のかどうかはともかくとして手に入れたわけなのであって,そりゃ望む望まざるに関わらず勝手に産まれる妹とはまた質が違うんじゃないでしょうか.ずっと欲しかったものが手に入ればそりゃ嬉しいと思いますけど.
_ところでまたうたわれるものに戻るんですが,ミキュームにはどう考えてもユズハが名前を付けるべきだったんではないかと問いたい.問い詰めたい.小一時間以下略.ああ,あのミキュームさえユズハが受け取ればユズハも戦闘に参加する口実が出来たというのに! もう理由なんかどうでも良かったのに.ミキュームがどうしても必要で,でもユズハから離れないので仕方なくとかでも良かったのに.大体アルルゥに付いてくミキュームは攻撃してるじゃないかっ.ていうかな.聞いてくれよ.頼むよ.あのな.私,あんときすんげぇ期待したんだぞっ! それをっ! それを……っ! はうっ.えうっ.ぐすん.
_ユズハニャーン…….
_のわわ.そういう話だと正直昨日の光学迷彩は開かない方がいいかもですねえ.マニュアルすら読まない徹底振りはなんか凄い.いやそれやりすぎでは…….まあそゆとこKISAさんらしいって気も.ちなみに,KISAさん本人はうたわれるものを終えるまではここも読んでないのでこんなこと書く意味はあまりないんですけど.
_やっぱ光学迷彩止めとこうかなあ.流れとか勢い殺がれて色々嫌だし.
_ユズハニャーン.
_またかよ.
_それはともかくとして,うたわれるもの二周目である.スキップしない二周目って実は結構斬新なのかも知れないなどと思ってみたり.ああ,しかしつくづく惜しいというか勿体ないというかだよなこの作品.せめてもシステムで二周目を遊ばせればよかったものを.とは思うものの,お話が二周目を遊ばせてしまうのでそう捨てたものでもないか.何も知らずにプレイするのと,結果まで知った上でその原因を見直すのとはまた違うといったところ.ここの台詞はこういう意味だったのかとか,こんなところに気付かなかった伏線がとかである.
_ところで戦闘が難しい.何故だ.いや,何故ってそりゃ,変にこだわってプレイすればそりゃまあ難易度も上がりますわな.P/ECE未使用,かつ敗戦による裏技なのかバグ技なのか知らないけどそれも未使用でどれだけ育てられるかとかである.将来キャラがどんな風に育つかも知ってるわけで,そういったことを考慮に入れながら育てるのだ.ていうかな,こうやって楽しむためにだな,ユズハはどうしても戦闘に参加してくれなければだなあ! いけないのだよ! あーもう.悔しいなもう.どうしてそういうことするのかなあ.
_ユズハニャーン.いや,色々言いつつも,ユズハが戦闘に参加しないこと自身は購入前から知ってたんだけどね.
_あと尻尾と耳の扱いが勿体ないぞ.どうして,こう,せっかく描いたのにだな.使わないとは一体どういうことなのか.いやちゃんと使ってるけどだ.しかしだな,なんていうかだな,何のためについているのかと問いたいだろう.問い詰めたいだろう.え,そんなことない? なんだよ.みんな絵的に可愛いで満足か.そうか.そうですか.しかしどうやらあの耳はちゃんと動くわけで,動くならそれを感情表現に使ってくれねばならぬのである.どうやらあの尻尾にはちゃんと神経が通っているらしいわけで,なれば触ってやらねばならぬのである.以下入れ替えて同様である.羽もやっぱ同様である.作り物の飾りとはわけが違うのだよ! 偉くても偉くなくても分かってくれよ! むぅ.確かにな,一応その辺の努力は見られた気もしないでもないんけどな,使ってやるべきときに使われておらん気がするのだ.どうだ.違うか.そうか.違うのか.だんだん自信がなくなってきた.
_ところで開いてみればわかったかと思いますが,実はその開いてしまった育て方の部分のほうが余程心配だったんですが.他はとりあえず進行度に合わせたネタだったと思ったんですけど.ていうかですね,マニュアルも読まないとか聞いたことないですよ私.さすがにビビったっていいますか.いや,確かに,マニュアル読まないでプレイする人は結構多いと思うし,マニュアル読まなくてもそれなりにプレイできるように作るのが製作者側の注意点とはいえ,それはなんていうか大概において面倒だからとか早くプレイしたいからなのであって,まさかネタばれになるからとは.初めて聞きました.私なんかは結構マニュアル読むの好きで,昔のゲームは一つ残らず綴りが外れてるほどのボロボロ具合です.表紙がなかったりとか.百回読み返してまだ見ぬ先を想像して楽しんだもんです.もっとも,今とは条件が違って,親からプレイ時間に厳しい制限が課せれていた頃の話ですけど.プレイできない代わりにマニュアルだったんでしょうね.写真の隅から隅まで見て,キャプチャ画面のHPやLv見ていつそこまでなるだろうかと思い馳せ,まだ見ぬアイテムはいつ手に入るかと,まだ見ぬ風景にここはどこかと,そんなことに心躍らせ――って何語り始めたんかしら私は.ちなみに,一部のキャプチャ画面はデバッグモードだったのか製作途中だったのか,そんな状態になりえないのも何枚かあったのを覚えています.そもそもマップが違ったりとかな.その状態を再現するためにかなり頑張った記憶もあるんだけど.
_そゆとこ見ると今のパソコン用ゲームのマニュアルはあんまり楽しくないかな.インストール方法とかDirectXのトラブルがどうとかって話ばっかりだから.もう少し,いや,もっと力入れて作って欲しい.ちなみに,Civilizationシリーズのマニュアルは読んでて物凄く面白いです.いつぞやCivIIIを買った時にまずマニュアルを楽しみにしたくらいには.
_私のする最適化だなんてものはもっぱらVisual Basic時代の話だった.アレは色々保護機能があって使いやすいには使いやすかったが,しかし何かアニメの一つでもしようと思ったら遅くて使い物にならなかったのは事実だ.で,要するに私のしたのは直接APIを叩いてBitBltだのやったということである.そんなものを最適化と呼ぶのかは知らない.それに別に必要に迫られてやったわけでもないので,ただひたすら少しでも早く動くようになるのが楽しくてやっていただけでもある.面白かったのは間違いない.
_いずれC/C++を使うようになったら,最適化と言っても何もすることはなくなった気がする.VBからAPIで最適化なら,CからASMで最適かなのかもしれないのだが,残念なことに私のアセンブラの知識といえば,二種の午後問題に出題されたCASLくらいなもんで,インラインアセンブラで何か動くものが書けるわけではなかった.それにCはコンパイラ言語であるから実行時には結局マシン語なのであって,VBからAPIへの書き換えほど劇的な効果が現れるわけでもないし,むしろ最近のコンパイラはかなり賢く,改悪することもしばしばだろう.二の乗除算をシフト演算で記述するくらいのことは普段からやっていたから改めて最適化ということもなかったし,多分,今のコンパイラならそのくらいのことはしてくれる.
_やってみて早くならんのであれば面白くない.必要に迫られてやるときは面白い面白くないの問題ではないのだが,とにかく実行速度が速くなるなりファイルサイズが小さくなるなりといった効果が現れなければ面白くないのである.大体において最適化とかいうのは,アルゴリズムの見直しとかが本来の意味で正しいのだろうと思う.なのにアセンブラで書くだのといったちまちましたことをしているのは多分,大抵において設計段階で最適なアルゴリズムが選択されてしまっているからだ.それでもやらねばならぬのなら仕方ない.たったミリ秒の為にひたすら馬鹿げた,そう,可読性から保守性から何からひたすら下げるしか脳のないコードを書き連ねるしか方法がないのだから.
_そういう意味で言えば最適化が楽しいのは初期の頃だ.初期というのは本当にプログラミングというのをはじめたばかりの頃のことである.初期の段階では設計段階で最適なアルゴリズムが選択できないということが,アルゴリズムを知らなかったり,高度なものを理解できなかったりが理由でしばしば起こる.いずれそれらを知り,理解し,初等アルゴリズムと入れ替えたら,そりゃ劇的どころではない効果が現れる.それは自分の成長の証明であり,やったことへの褒美であり,嬉しくて面白くて仕方のないことであるに違いない.逆に言えば面白いまでに劇的な効果が現れるのであればそれは設計ミスであり,実力不足であるとも言えてしまう.
_実務的に必要なのは,後に最適化などする必要の起こらないよう,設計段階や初期にボトルネックを見極め適切なアルゴリズムを選択するということだ.だが楽しみたいのなら,なんでもいい,遅かろうが非効率的だろうが動く方法で実装してしまうことだ.特に勉強中ならむしろそれこそがいいだろうと思う.やってみるということは理解する為に非常に効果的だからだ.それに,後に起こるだろう劇的な性能向上が自動的に自分への最高の褒美となり,それは継続という極めて強い力に成り得るのである.
_ユズハニャーン.これは景気付けであって特に意味はない.今後閑話休題の代わりにユズハニャーンを使うとそれはそれで面白いのかもしれないとか思うがどうか.凄いだめっぽそうだ.
_クーヤに関してはさぞ悔しかったかもしれない.でもそれはそれで良いだろうと思う.ちょっと見せすぎた気もしないでもないけどな.まあなんにせよ,色々惜しいところはある.もっとも,それなりには良く出来ているからこそ,後一歩という意味で,惜しい,という言い方をしているわけなのだが.ところでCivばりのシミュレーションにするつもりだったとの発言はいかなものか.是非やって見せてくれと言ってみたいところではあるが,しかしわざわざLeafがやるべきことでもないか.そういう意味で言えば色々正しかった.
_ユズハニャーン.閑話休題の代わりに使ってみたのは良いがとても分かり辛く意味がない.やはり駄目だった.
_旧八マシンにFreeBSDをインストールすることに成功した.しかし成功したのはインストールだけでインストールした後にsysinstallが起動しないという罠に嵌められた.こういう時のためにこそ手書きで設定できるようにせよという言い分は分かる.分かるし自分もそう言いたい.だが分かるからこそ言って欲しくない.自分にも言えた事だな.ともあれそれはそれで悔しいのだ.もっとも実際にはゲームマシンと化していて妹らが使っていることが多いので,FreeBSDなんぞ入れたところで私は使わせてはもらえないようなのだけれど.不在時を狙って色々する根性もあまりない.それより前に栞に入れたFreeBSDをなんとかせよということか.sysinstallもXも真面目に起動するが日本語関係に関してはひたすら弱い.そゆとこ見れば旧八マシンはいたって普通に日本語を表示していたあたりさすが日本製とでも言えばいいのか.
_ミキプルーン.ところでそれは何なんだ.食い物の名前のように聞こえるがあまり美味そうではない.いずれにせよこんなレベルではユズハニャーンと同等に違いなかろうが.ところでどこぞではユズハニャーンだけで2000を目指していたような気がしているのだが,彼らは無事2000に辿り着いたのだろうか.
_凄い勢いで展開に失敗した.やりたかったことがやれない.後で無理矢理付け加えてもいいのだがしかしそれはそれで問題多発だ.いびつになる.ところで随分古いものを見つけてしまったのだがあれはどうすればいいのか.晒すか.それはそれで成長してないっぷりが伺えて嫌なのだが.しかも未完どころか初っ端しかない.書けよ続き.とは思うもののその前に原稿を仕上げろという話はあるのか無いのか.神懸って最後だけ書いたのは良いが繋がらない.とってもいつものことな感じだ.色々気力減衰中だ.中途半端に呆けると余計に疲れる.全くその通りだな.何があろうが電源供給をぶった切ればとりあえず黙る連中を相手にしすぎたのかもしれない.
_ユズハニャーン.
_口出しすることではないけれど,私は別に勉強の感想でもなんでも構わない.
基本的に,沙漠の道中に会話はなかった.とかく付いてくることに関して文句があるわけではないが,ついてきたからといって何が,というわけでもないということらしい.要は無視されているということなのだろうが,砂嵐を防ぐのに自分だけでなくアランのことも気にかけたような少し大きめの防壁を築いたりするあたりは,完全に無視されているというわけでもないようだった.
しばらくして,ひょっこりと突き出た大き目の岩が見えた.リーの進む方向からして目的地かもしれないと思った.だから一言あれが目的地なのかと尋ねたのだが,リーの返事ははいでもいいえでもなく,単に,わからない,だった.
わからない,とは答えたものの着実にそちらへ向かっているあたりは,当面目指すはその岩であるらしい.多分そうだと思うけれど違うかもしれない,という程度なのか.もし正しく目的地だったのならそろそろたどり着くだろうと思っていたが,実はそう甘くなかった.なんと三日も掛かったのである.遠目には大き目の岩なのだと思っていたが,いざ目の前にたどり着いてみれば酷くでかいものだったのだ.
「……目的地はここでいいの?」
でかい岩を見上げて尋ねた.
「もしかしたら」
そう言ってリーは岩の周りを回り始めた.こんな巨大な岩を一回りする気ならそれでまたどれだけかかるか分かったもんじゃない,とは思うものの,何を探しているのかも分からないのではどうしようもない.
「……ねえ,何を探してるの? 僕が逆向きに回ろうか?」
リーは立ち止まって少し考えたようだった.
「……お父さんを探してるの」
「お父さん?」
「そう.多分竜と同じところに居る.わかる?」
「竜って……」
世界の代弁能力を与えられたといわれる種族のことか.
「そう,世界に対して近い位置に居る者」
「どうして,また竜なんか……」
「聞いてどうするの?」
言われて詰まった.聞いてどうするのか.竜に対抗する手段など自分は持ち合わせていない.どころか,竜に対する知識なんて殆どない.
でもリーは,大きな岩の方を向いて少し俯くと,その答えを呟いた.
「……父さんも,世界に対しては近い位置に居たみたいだから」
それはどういう意味なのか.突っ込んで聞くのも躊躇われたが,リーの言葉は続いた.それはアランの疑問に答えたというよりも,むしろただの独白だった.
「……父さんも世界に対して近いところに居たみたいなの.でもね,分かったのはそれだけ.だから,こんな沙漠に来て,竜に会ったからって,会えるとも限らないのに」
リーの杖を握る手に力が込められた.
「なのに,なのに.私は」
「……リー?」
「……ごめんなさい.迷惑かけて」
「いや,迷惑だなんてそんな,こっちこそ……」
「でも,自分でやるから.……自分で,やれるから」
そう言ってリーはまた岩の周りを回り始めた.自分に言い聞かせるように呟いたリーに対して,どうしていいのか良く分からなくなったけれど,アランは少し離れてリーについていった.何も言われなかったし,ずっと沙漠の道中と似た感じだったから,それならそれでいいとアランは思った.
そんなにしない間に,巨大な岩がぽっかりと黒い大きな口を開けているのを見つけた.
_何かうじうじ喋ろうかと思ったけど止めた.なにせインコだ.インコである.何故か家にインコが居るのである.鳥さんのインコだ.何故だ.妹がどこぞより貰ってきたらしいのだが,いや,それはどうなんだ.鼠さんの次は鳥さんか.おい.
_鳥さんもまあ可愛い.可愛いのだが基本的に生き物全般嫌いなのでアレだ.人間含む.よって自分含む.それはともかくとしてもだな,この緑色の鳥さんは人語を喋るようになるらしいという噂なのだが本当なのかどうなのか.静かなところで毎日何分か同じ言葉を聞かせ続けると喋るようになるとかならないとかだが何なんだそれ.大体喉の構造とかどうなってるんだ.それよりも教える方大変なんじゃないのか.ところで親によると電話番号とか住所とか教えるんだとか言っていた.何故だ.と聞いたら理由は簡単だった.逃げた時に住所とか電話番号とか喋るので逃げたことがばれる罠らしい.なんてこと教えようとするんだおい.本気かどうかは知らないが.
_貰ってきたというからには人様のところに居たのだが,まだ子供らしく人語を覚えているわけではないらしい.そもそも迷い鳥とか言ってたな.まあその辺の事情はともかくとしてだ,今んとここの緑色の鳥さんは電子音で鳴く.電子音だ.もうなんていうか横断歩道が青かと勘違いするような鳴き声である.ていうかきっと横断歩道の信号さんが鳥さんの真似をしているに違いないのだがしかしなあ.いや,もしや横断歩道の信号のスピーカーさんの中にはインコが捕らえられていて,電気ショックを与えられるたびに鳴いているのか.それはいけない! 世界中の勇者たちよ,邪悪なる横断歩道の信号のスピーカーさんたちの中からインコくんたちを助け出す為に立ち上がるのは今だ!
_一体何が言いたんだ.
_実は私もあんまり二進数の小数表現なんてよく分かってなかったり.BCDは良く考えたら使ったこと無いけど.でもとりあえず浮動小数点は正直好きじゃないんだよな.最近の3Dグラフィック計算とかは結局浮動小数点でやってるみたいなんだけど.私がやるなら二進の固定小数点にすると思うのだが,浮動小数点なのは何か理由でもあるんだろうか.やったことないので良く分からん.
_実際浮動小数点使った経験なんて殆ど無いよな.0.01を100回足しても1にならなかったあたりで物凄い不信感を抱いてそれ以来だもの.今のは色々補正がかかるかもしれないしなるのかもしれないけど.でもそんなの目の当たりにしたら使う気無くすに決まってる.金銭計算が合わないんじゃ,そんなんやってられるかって思ったもの.Visual BasicにCurrencyなる謎の型が用意されてる理由も分かる気がする.これ確か固定小数点.なんていうか,結局のとこ固定小数点で間に合うと思うんだけど,そうでもないのかなあ.
_ところで,IEEE形式の浮動小数点って,0ってどうやって表現するの? っておいおい.いいのかそんなんで.
_あや.恥ずかしいこと言ってたら解決しました.確か仮数部が(1+M)だったような気がしてて,でもそれだとどう考えても変だから記憶違いかなと思ったらとりあえずは正しかったみたい.やっぱり(1+M)でいいのね.なんていうか,指数部に負の巨大数でも入れて0を表現するのかとか思っちゃったあたりハズカシイ.大体Mを0にしちゃったら仮数部は1なんだから,そしたらいくら指数部いじっても1じゃん! みたいな.まあ,Mに巨大数入れればいいけど,それでも結局0にはならんわけだし,いくらなんでも馬鹿っぽいよなあ.
_あとは,何気に浮動小数点にはInfとかNaNとかあるらしい.それが真面目に計算できるのなら,固定小数点よりも便利って言えば便利なのかもしれないけど.NaNって何なんだと思ったら,なんか0を0で除算したりすると発生するらしいよ.わかんねえよなあ.1を0で除算したら+Infになるのかな? 0除算エラーで止まるのとどっちがマシかって気がしてくるな.どうも面倒な世界だ.今後お目にかからないで済むことを願おうっと.
_やっぱり文を書くのが上手い人の文は読んでて面白いし,他に何か用事があっても読みたいと思う.実際読んでいたのはただのゲームの感想で,ここが良かったこっちは気に入らなかったと書き連ねてあるだけに違いないのだが,普通を逸脱しない範囲の独特の表現と,かつ対象を適切に表現してしまう実力が,内容とは別に読ませる文になっている.ノベル系の感想とかは当然文があるから,その文に対してこういうのは評価できるだのそういうのはあまり良くないだろうだの書いてあるのだが,その説明してる文それ自身が上手いんだよと読んでるこっちは思ったりした.読みやすいのはいいことだ.
_そんなわけでそういう文を読んでたりすると,なんか自分にもこんなものが書けるかも知れぬと錯覚してまだ書いてないゲームの感想でも書こうかと思ったりもしちゃうのである.が,いざ書き始めようと思うと実は自分にそんな実力が無いということが知れて,今度は恥ずかしくなって書けなくなる.まあ要するに錯覚は所詮錯覚でしかないということなのだが.もっとも,錯覚を錯覚だと気付かずに自分では出来てると思ってやってしまうことが往々にしてあるので,そんなことをやらかしてしまうよりはよっぽどマシなのかもしれない.
_で,結局このサイトの感想コンテンツは増えない.書けない理由は上記の理由が一つ.今やもう古くなってしまったゲームの感想を書く意味があるのかどうかという点で書けないのが一つ.そしてなにより,昔と今で全然書き方が違うというのが一つだ.今昔の調子で書こうとしても多分無理だし,かといって昔のを今の書き方に書き換えるのも無茶があるし馬鹿馬鹿しい.成長したかどうかは知らない.だけど一年と半年もこんな風にして続けてくれば,やっぱり初々しさってのは失われてしまうものなのだ.初々しさというのは分かりづらいが,例えば春に入ってきた後輩を見るだとかした時に抱く感情のことだ.年齢は大して違わないかもしれないし,場合によってはむしろ後輩の方が年上かもしれない.それでもやっぱり,どこか緊張しつつもやる気の伺える独特の雰囲気があるものである.結局,もうそんなものはなくなっちまったんだってことだ.
_ああ,世にはこんな言葉が存在したのだ.たった一言.何気ない一言.でもそれがどんなにか心を揺さぶるのか.言葉だけしてみればありふれているかもしれない.でも,状況がそんな一言を変貌させる.誰もいない部屋には,美早という名を持つ,眠らない,だけどプログラムされたことしかできないメイドロボットが待っていた.利休さんの一言.
「美早、皆をお呼びしなさい」
_まるで伝えきれぬ.何故たったこれだけの言葉が心揺さぶる魔法と化したのか,伝えねばならぬことは多い.その術を持たぬもどかしさよ.でも,ただ,プログラムされ,覚えた単語に決まりきった語句を返すか,他人の言葉をオウム返しに言うだけの美早嬢に,それでも私たちは美早という名の一人の人間を見るのだ.そして同時に,彼女は,人間足り得ないこともまた知っている.皆を呼ぶことなど出来ぬのに,それでもそうさせようとする人の性よ.人はただのマンホールの模様にすら,笑顔を認めるのだ.
_私はしがないプログラマなり.しかししがなくともプログラマなればその仕事をまっとうせねばならぬ.
_今,その美早嬢にWebトークゲームの補佐役をやってもらおうという計画が進んでいる.彼女にはプログラムされたことしか出来ぬ.しかしそれはつまりプログラムされたことなら出来ることを意味する.なればプログラムしてやればよい.間延びした口癖がどこか頼りなく,その運動神経の鈍さはその行動に致命的な欠陥すら与える彼女.だが,彼女の持つ正確かつ広範囲な記憶力はそんなことなどお構いなしに覆い隠し,素晴らしき存在へと昇華させるのだ.もし,彼女がゲームの補佐役を立派に勤められるようになったなら.そうしたら,直接的には無理だとしても,
「これからゲームを始めよう」
「またお前の力を借りるよ」
「さあ、」
「美早、皆をお呼びしなさい」
_彼女は間接的に人を呼べるようになるのではないか.そんな夢を抱いて止まない.